普賢菩薩さまのご縁日に稽古する曲【江口】

毎月14日は普賢菩薩さまのご縁日ということで「江口」を稽古します。

個人的な習慣なので能楽の世界の決まりではありません。

全国を旅している僧が都から天王寺に向かう途中に立ち寄るのが江口の遊女宿です。

「まだ夜深きに旅立ちて、淀の川舟行く末は」

道中を謡うので舟での移動だったのでしょうか。

実際歩くと10時間ですが舟なら江口の里までどのくらいだったのでしょうか。

淀川を舟で下って江口の里で舟を落り、そこから徒歩で2時間45分の移動

夜が明ける前に京都を出発すれば遅くても昼過ぎにはつきそうです。

江口の里について、地元の女性と思しき人と会話をし

たそがれてくるところでその女性の姿がなくなります。

そして後半、江口の遊女の幽霊が船に乗って現れます。

初めから終わりまで月という言葉が印象的です。

日付は書いていませんが、上限か下限の月の日に

水にうつった月が船の形をしている

そしてそれが白象のようでもあり

西の空に向かっていくという夜空と水の流れをイメージすると

水にうつった月の船

空に浮かぶ月の白象そんなイメージが頭に浮かんできます。

 

 

 

 

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この記事を書いた人

森澤勇司(もりさわゆうじ)
能楽師小鼓方 1967年東京都生まれ。 テンプル大学在学中に見たこともない能楽界に入門し32歳で独立。 1500番以上の舞台に出演している。 43歳で脳梗塞で入院、 退院後、うつ状態克服のため心理学、脳科学を学ぶ。 復帰後は古典的な能楽公演を中心に活動している。 著書『ビジネス番「風姿花伝」の教え』 明治天皇生誕150年奉納能、 映画「失楽園」、大河ドラマ「秀吉」に 能楽師として出演。 2014年 重要無形文化財能楽保持者に選出される