おはようございます! 能楽師 森澤 勇司です。 心にしみる能の言葉を 厳選してお届けします。 「魔道に沈む群類を救わん為に来たりたり」鵜飼より どうにもならない状況でも ◆救いの手はあるものです。 本日も素晴らしい1日をお過ごしください。
森澤勇司の記事一覧( 81 )
「巴」謡本の中のこの部分「暮れてゆく日も山の端に入相の鐘の音」 文章で読めば夕暮れ時に鐘の音がなっているというだけのことですが、この部分をで気になることを記しておきます。 「暮れてゆく日」はこの場面の景色が夕暮れに向かって行くことを現していますが、木曽義仲が「朝日将軍」と呼ばれていたことを考えると、日没が義仲の一生を象...
おはようございます! 能楽師 森澤 勇司です。 心にしみる能の言葉を 厳選してお届けします。 「月をかくして懐に持ちたる扇」班女より 扇というのも、月にみたてれば 満ち欠けのあるようにも見えてきます。 ものを大切にしたいと思ったとき 自然現象と持ち物の ◆共通点を見つけてみましょう。 本日も素晴らしい1日をお過ごしくだ...
おはようございます! 能楽師 森澤 勇司です。 心にしみる能の言葉を 厳選してお届けします。 「胡馬、北風に嘶えたり」蟻通より こば、ほくふうに いばえたり 聞きなれない言葉ですが、、 馬が北風にむかってないている と訳してしまえばそれまでですが、、 方位で言えば 馬=南 馬のなき声は 吠えるでもなく 嘶える(いばえる...
鉄輪の物語は別記するものを参照していただき、今回は安倍晴明が物語に登場する男の寿命を宣告した実際は何をもとにしていたのかということについて記します。 さて本日は安倍晴明の登場する「鉄輪」の二十八宿の記述についてです。 下京に住んでいる男が体調不良で安倍晴明を訪問する場面です。 七星、九曜、二十八宿となっているのが九星、...
おはようございます! 能楽師 森澤 勇司です。 心にしみる能の言葉を 厳選してお届けします。 「僧は敲く月下の門、推すも、敲くも古人の心」融より 敲く(たたく) 推す(おす) 僧は敲く 僧は推す どちらにするのか 考え抜くことから 推敲(すいこう)という言葉が生まれました。 迷ったときは ◆考え抜きましょう。 本日も素...
おはようございます! 能楽師 森澤 勇司です。 心にしみる能の言葉を 厳選してお届けします。 「蘇武が旅寝は北の国」砧より そぶがたびねはきたのくに 能「砧きぬた」の中に挿入される 中国故事です。 19年幽閉され誰もが死んだと思っていた蘇武は 彼は穴倉に飲食物も無く捨て置かれたが、 雪を齧り 節の飾りについている毛を ...
能「羽衣」最初の漁師の謡う場面で「波」「凪」 中盤の高音になる部分で「二神」 謡の中で舞う部分で「内外の神」 イザナギ、イザナミを象徴する「波」「凪」 風土記の物語の中には天人は外宮の豊受大御神だと記載されている。 能楽に登場する「天照大神」は宝生流、喜多流2つの流儀では男の姿です。 羽衣の裏側に流れている神話を感じる...