心にしみる能の言葉を厳選してお届けします。 「いや”ぞ”という文字こそ返歌なれ」鸚鵡小町より 能楽の中では特に大切にされている曲の一つです。 関寺のあたりにいる年老いた小野小町を新大納言 家行が訪ねます。 帝からの歌「雪の上は ありし昔に変わらねど 見し玉簾の内やゆかしき」に返歌を求めれた小町は「ぞ」という一文字が返歌...
能楽博物館WEBあ行
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心にしみる能の言葉を厳選してお届けします。「父母のなき事を嘆き給ひ候程に」生田敦盛(いくたあつもり)より二歳で拾われた男の子は法然上人に拾われ大切に育てられ十歳になります。ある日の説法のときに母親があらわれ父親が敦盛だとわかります。大切に育てた子であっても◆生みの親が違うときは正直に話しましょう。本日も素晴らしい1日を...
心にしみる能の言葉を厳選してお届けします。 「二刀、三刀、刺し通し、刺し通し」大江山より ふたかたな、みかたな、さしとおし、さしとおし 源頼光の家来が、大江山の鬼を退治する最後の場面です。 なんどもなんどもとどめを刺す。 現在は鬼退治はないですが、 自分が担当している仕事は ◆二回三回、確認作業をして詰めていきましょう...
心にしみる能の言葉を厳選してお届けします。 「再び蘇生させばやと思ふは如何に」藍染川より 太宰府天満宮にまつわる伝説を描いた能です。 上演はかなり少ない曲です。 能には親子が離れ離れになる物語が多いのは当時の社会情勢なのでしょうか。 父に逢うために九州まで旅する母子が父の新しい妻に追い返されるなどリアルな表現もある作品...
心にしみる能の言葉を厳選してお届けします。 「三つが三つながら消えて候」烏帽子折より 大泥棒 熊坂長範が吉次兄弟の宿を襲撃前に松明で占い場面があります。 「一の松明は戦神。二の松明は時の運、三は我らが命」 その松明を投げ込むと全て消されてしまう。 義経の幼少期、牛若丸が暗闇の中で待ち構えています。 先行きが全てダメと出...
心にしみる能の言葉を厳選してお届けします。 「三五夜中の新月の色」雨月より 三五というのは掛け算で十五です。 かつて月がカレンダーだった時代には十五日めは満月です。 現代では新月というと全部が陰になった月のことを言いますが 能の時代、漢詩などでの新月は東の空に初めて見えたときの月のことを指す場合もあります。 ですから満...
唐からやってきた三つの宝 現存する三つの宝 興福寺の宝物殿に収まっているようですが、面向不背の珠だけは紛失してなくなっていたようです。昭和54年にでてきて今は竹生島宝物殿に収まっているとか。本物偽物と諸説ありますが、もしレプリカだとしても奈良時代のものということなのでオリジナルのものはあったのでしょう。 面向不背の珠...
ウエツフミの中に翁らしき記述を発見 森澤勇司です。雑誌「能楽」36巻を一気読みしたせいか、読書脳が起動し始めました。そんなことで速読を超えてかなりの速度で普通に通読しています。偽書とも言われる「上記(ウエツフミ)」の間に聖書や風土記をよみ頭のなかの世界を楽しんでいます。 このウエツフミはウガヤフキアワセズが数十代に渡っ...