天智天皇に献上された石油

天智天皇に献上された石油
朝活は『続日本後紀』、『日本書紀』推古天皇、日本最古のオーロラの記録、『聖書』
ガソリンの価格が変わる報道が増えてきたので『日本書紀』の石油の記録も読み直してみる。
天智天皇七年七月
「また、越国、燃える土と燃える水を献る。」
こういう記録ははじめのうちどんなにたくさん詳しく書いてあるのかと期待してしまいます。石油に関しては一行!
臭水とも草水とも呼ばれていたようです。
水と思って匂いを嗅いだら臭いですよね。
海外の油田のような産出量ではなく池の上に湧き出て浮いている原油を草で掬い取って集めるようです。
天智天皇に献上した伝承から地元では黒川燃水祭という神事があります。
池に浮いている原油を集めて天智天皇が祀られる近江神宮に献上する信じです。
胎内市は黒川と名付けられるほど原油が流れている時期もあったみたいですね。
山形県に有名な郷土芸能「黒川能」があります。この黒川も石油?と思いましたがこちらは別の由来があるようです。
名前の黒川さんは孝謙天皇の時代に開拓事業の担当者が先祖の高向玄理の別名黒麻呂の黒と蘇我石川宿禰の川でつけた黒川もあるようです。
同じ表記だからルーツが全部同じではない。
ここよく注意しないととんでも論に発展しがちです。
こうした素朴なお祭りも「飛鳥時代に地下資源が活用されていた!」と興味を引くような見出しになってしまうこともあります。
明治時代6年、イギリスの医師シングルトンが井戸の掘り方を教えて原油を汲み出すようになりました。これは今でも残ってます。
ほったり削ったりして積極的に資源活用する国もあり
浮き出たものを救って神事をする地方もあり発想の違いが面白いですね。
この天智天皇の時に石油が献上されていた事から『古事記』冒頭を読んでみる。
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『古事記』
次に国稚く、浮ける脂の如くしてくらげなすただよへる時に、葦牙の如く萌え騰る物に因りて成りませる神の名は、宇摩志阿斯訶備比古遅神。
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文字は違いますが発音で読むと浮いてるアブラが燃える天智天皇が見た景色がふと目の前に浮かんできます。
※画像はAIで生成した臭水油坪の池です。
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