奈具の杜と三保の松原の羽衣伝説と豊受大御神【羽衣】

風土記の中の三保の松原

今日は「風土記」の中に有る2つの羽衣伝説のご紹介です。

能「羽衣」はこんな舞台です。
youtubeにあったのですがNHKの放送の海賊版?のようです。

 

「風土記」の三保の松原の羽衣伝説はこれだけの文章です。
能の羽衣の漁師は「白龍」という名前です。
登仙したということであとから付いた名前なのかもしれませんね。

 

もう一つの羽衣伝説

さて「風土記」にはもう一つ羽衣伝説が掲載されています。
さがせばまだまだあるのだと思います。

こちらは丹後の羽衣伝説です。

8人の天女が降りてきて水浴びをしていると老夫婦が衣を隠してしまう。

1人逃げ遅れた天女は底に住むことになる。

酒造りが非常にうまく喜ばれる。

急に老夫婦に出ていくように言われて嘆く。

結果この村に住むことになる。

これが豊宇賀能売命だという物語です。

こちらが「奈具神社」

風土記「奈具の杜」の章を読み下した文のなかの一説が能の「羽衣」の中でも謡われています。

能の物語を楽しむ

Gaddict / Pixabay

最後に古い文献は言い回しや発音が似ている言葉があったり、共通点を見つけ出すと想像が膨らんできます。

アトランティス説や宇宙人説などなど、さまざまな説があります。

どれが正しいとか正しくないとかよりも脳に知らないことを経験したり、想像したり、脳に刺激が入ることで急に何か思い出したり、関連がないと思っていたものがつながってきたり、そんな時間を楽しんでみるのもおすすめです。

私の中ではこの記事を書いている間は「君の名は。」が頭に浮かんでます。三保の松原と奈具の杜の、時空を超えた物語が融合していることと「桜の花びらの落ちるスピード秒速5cm」が羽衣を連想させること、アニメの中の酒を仕込む場面が奈具の天女の酒造りを連想させることなどです。

少し違うのは映画は一度見ても感動できる素晴らしいものです。能楽は楽しめる様になるまでに酒が発酵するように仕込みと時間がかかるかもしれません。時間に濾過された音を味わうことは心の栄養になります。

 

羽衣の中の古事記

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この記事を書いた人

森澤勇司(もりさわゆうじ)
能楽師小鼓方 1967年東京都生まれ。 テンプル大学在学中に見たこともない能楽界に入門し32歳で独立。 1500番以上の舞台に出演している。 43歳で脳梗塞で入院、 退院後、うつ状態克服のため心理学、脳科学を学ぶ。 復帰後は古典的な能楽公演を中心に活動している。 著書『ビジネス番「風姿花伝」の教え』 明治天皇生誕150年奉納能、 映画「失楽園」、大河ドラマ「秀吉」に 能楽師として出演。 2014年 重要無形文化財能楽保持者に選出される