自らが知らない自分映し出すジョハリの窓と浄玻璃の鏡【野守】

自らが知らない自分映し出すジョハリの窓と浄玻璃の鏡【野守】

ごきげんよう!能楽師   森澤勇司です。

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本日も心を磨く能の言葉をお届けします!
「恐れ給はば帰らんと鬼神は塚に入らんとす」

今日は日も月も年も全部八白土星なので、

山を象徴する八白土星

の時間に移動しないでいいように

早く出かけて舞台の近くで過ごしました。

そしてこの山を象徴する八白土星の示す方角は

北東、鬼門の方角ということで、、、

本日、勤める曲も「野守」という鬼の能でした。

方位や時間は常に気にしているわけではなく

気になるときには気にするようにしています。

さてさて

能で扱われる鬼には2種類あります。

まず「砕動風」。さいどうふう

人の思いが固まってできた鬼

姿が鬼で心が人、これが「砕動風」。

そして「力動風」。

地獄からやってくる鬼

姿が鬼で、心も鬼、これが「力動風」。

「野守」は「力動風」です。

この能「野守」の冒頭に山伏が

「子に臥し寅に起き」とわざわざ謡います。

子の刻に寝て寅の刻に起きる。

その間寝ているわけですね。

子、丑、寅、の艮(うしとら)が

鬼門なので地獄から鬼が現れます。

寝ている山伏の脳内に現れるわけです。

八白の艮は鬼門なので地獄の鬼

「野守」を勤める八白の時間は

動かなくていいようにしてみたのです。

この曲の

後場に東、南、西、北、を鏡に写すという表現が出てきます。

そのあとに天は北西、地は南西、

横道に入っている黄は中央になりますから全方位入っていそうで、

南東の巽=風が無い、風が無いから鏡が現れる。

それが野守の鏡=「浄玻璃の鏡」という物語です。

「浄玻璃の鏡」というのは地獄にある鏡です。

生前の悪業や人に思われていたことを

全て映し出すモニターのようなものです。

自分の知らない自分まで全てが映し出されます。

なぜか1950年に心理学者が提唱した「ジョハリの窓」と名前が被ってます。

こちらは心理学者ジョセフさんとハリーさんの名前をくっつけたそうです。

浄玻璃の鏡に自分の生前の行いと人に思われていること、

陰口なども全てを映し出された時に耐えられる人は少ないそうです。

そんな事は何千年前からわかっていても人は同じ事を繰り返してしまうものですね。

そんな見えない世界の構造を把握できると

日常が多少なりともピリッとしてきます。

そして今日は早く出かけて八白土星の

時間帯がおわる9時までは

舞台ちかくの喫茶店で過ごしていました。

舞台について、やはり早く出てよかった事がありました。なんと、電車が40分ほどおくれていたのです。
いつも通りに出かけたら遅刻でした。

気になるときには気にするということも必要ですね。
◆「恐れ給はば帰らんと鬼神は塚に入らんとす」野守より

最後まで読んでいただき有難うございます!!

◆舞台出演予定
http://nohgaku.com/?p=4920

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森澤勇司(もりさわゆうじ) 能楽師小鼓方 1967年東京都生まれ。 テンプル大学在学中に見たこともない能楽界に入門し32歳で独立。 1500番以上の舞台に出演している。 43歳で脳梗塞で入院、 退院後、うつ状態克服のため心理学、脳科学を学ぶ。 復帰後は古典的な能楽公演を中心に活動している。 著書『ビジネス番「風姿花伝」の教え』 明治天皇生誕150年奉納能、 映画「失楽園」、大河ドラマ「秀吉」に 能楽師として出演。 2014年 重要無形文化財能楽保持者に選出される

曲目目次

あ行 か行 さ行 た行 な/は行 ま/や/ら行
(あ)
藍染川

葵上
阿漕
芦刈
安宅
安達原
敦盛
海士
海人
嵐山
蟻通
淡路

(い)
碇潜

生田敦盛
一角仙人
井筒
岩舟

(う)
鵜飼

浮舟
雨月
右近
歌占
善知鳥
采女

梅枝
雲林院
(え)
江口

江野島

烏帽子折
絵馬
(お)
老松

大江山
鸚鵡小町
大社

小塩
姨捨
大原御幸
小原御幸
女郎花
大蛇
(か)
杜若

景清
花月
柏崎
春日龍神
合浦
葛城
鉄輪
兼平
賀茂
通小町
邯鄲
咸陽宮
(き)
菊慈童

木曾

清経
金札
(く)
草薙
国栖

楠露
九世戸
熊坂
鞍馬天狗
車僧
呉服
黒塚

(け)
現在七面

源氏供養
玄象
絃上
月宮殿

(こ)
恋重荷

項羽
皇帝
高野物狂
小鍛治
小督
小袖曽我
胡蝶

(さ)
西行桜
逆矛

桜川
実盛
三笑

(し)
志賀
七騎落
自然居士
石橋
舎利
俊寛
春栄
俊成忠度
鍾馗
昭君
猩々
正尊
白鬚
代主

(す)
須磨源氏
隅田川
住吉詣

(せ)
西王母
誓願寺
善界
是界
是我意
関寺小町
殺生石
接待
蝉丸
禅師曽我
千手

(そ)
草子洗小町
草紙洗
卒都婆小町
(た)
大会
大典
大般若
大仏供養
大瓶猩々
第六天
當麻
高砂
竹雪
忠信
忠度
龍田
谷行
玉鬘
玉葛
玉井
田村

(ち)
竹生島
張良

(つ)
土蜘蛛
土車
経正
経政
鶴亀
(て)
定家
天鼓

(と)
東岸居士
道成寺
唐船
東方朔
東北
道明寺

木賊
知章

朝長
鳥追船
鳥追
(な)
仲光
難波
奈良詣
(に)
錦木
錦戸
(ぬ)

(ね)
寝覚
(の)
野宮
野守

(は)
白楽天
羽衣
半蔀
橋弁慶
芭蕉
鉢木
花筐
班女

(ひ)
飛雲
檜垣
雲雀山
氷室
百万

(ふ)
富士太鼓
二人静

藤戸
船橋
船弁慶
(ほ)
放下僧
放生川
仏原
(ま)
巻絹
枕慈童
枕慈童(カ
松風
松虫
松山鏡
満仲
(み)
三井寺

通盛
水無月祓
身延
三輪
(む)
六浦
室君
(め)
和布刈
(も)
望月
求塚
紅葉狩
盛久
(や)
屋島
八島
山姥
(ゆ)
夕顔
遊行柳
弓八幡
熊野
湯谷
(よ)
夜討曽我
楊貴妃
養老
吉野静
吉野天人
頼政
弱法師

(ら)

羅生門
(り)
龍虎
輪蔵
(ろ)
籠太鼓