石橋を出来なかったら島流しご所望からは十数年後【石橋】
岩波文庫「わらんべ草」初版本と51年ぶりの復刊を並べてみましました。
狂言方が書き残した能楽の秘伝書です。日記のようなものも多く記載されています。この本の中で今では歌舞伎や舞踊でカバーされている能の「石橋(しゃっきょう)」復活の経緯が面白いです。
この曲はかつて秘曲にしすぎて誰もできる人がいなくなるというほぼ消滅していました。
二代将軍のリクエストがあったときに誰もできない。島流しの危機も書き残されてます。
そこで復曲のための演者が選ばれます。録音もビデオもない、自己主張の強い人が揃っている。
そんなこんなで復活したのが三代将軍になってから、寛永13年5月10日11日江戸城三ノ丸の能舞台でした。
「このわらんべ草」以外にも笛、小鼓など各役が音楽部分がどうやってつくったのか記録が残っています。
1636年に復活して384年、大長寿曲です。
JolEnka / Pixabay
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森澤勇司(もりさわゆうじ)
能楽師小鼓方
1967年東京都生まれ。
テンプル大学在学中に見たこともない能楽界に入門し32歳で独立。
2000番以上の舞台に出演している。
43歳で脳梗塞で入院、
退院後、うつ状態克服のため心理学、脳科学を学ぶ。
復帰後は古典的な能楽公演を中心に活動している。
著書『ビジネス番「風姿花伝」の教え』
明治天皇生誕150年奉納能、
映画「失楽園」、大河ドラマ「秀吉」に
能楽師として出演。
2014年 重要無形文化財能楽保持者に選出される
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