「桜川」親子再会の曲

森澤勇司です。

【世阿弥作「桜川」】

親子離れ離れになる曲は一曲を除き全てハッピーエンドです。

世阿弥作といわれる「桜川」も母が子の桜子を探すお話です。

このページは九州から関東の桜川まで探してきた母が桜という言葉に反応して気分が高ぶってきてしまう場面です。

母の頭の中に出てきてしまうイメージが、桜魚、白妙、花、桜、雪、波と移り変わっていく場面です。

能はわからないと言われます。わかる言葉に意識を向けてキャッチできた言葉をイメージしていくと頭の中に情景が浮かんできます。

能をわかるようになるにはどうすれば良いかと聞かれることがあります。

「聞こえた言葉をイメージすること」

わからない言葉に意識を向けて文法でわかっても、あまり面白さは感じません。

わからない言葉に意識を向けてしまうのは、人の欠点が気になってしまう事ににています。

わかる言葉をイメージするのは、人の良いところを褒める感覚ににています。

日常で相手の良いところを褒める習慣のある方は最大に能楽を楽しめます。

能楽を楽しめるようになりたかったら日常で人を褒める習慣を持つことです。

世阿弥の作品の楽しみ方は、キャッチできた言葉をイメージすることです。

そうすると脳裏に美しい情景が浮かんできます。

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この記事を書いた人

森澤勇司(もりさわゆうじ)
能楽師小鼓方 1967年東京都生まれ。 テンプル大学在学中に見たこともない能楽界に入門し32歳で独立。 1500番以上の舞台に出演している。 43歳で脳梗塞で入院、 退院後、うつ状態克服のため心理学、脳科学を学ぶ。 復帰後は古典的な能楽公演を中心に活動している。 著書『ビジネス番「風姿花伝」の教え』 明治天皇生誕150年奉納能、 映画「失楽園」、大河ドラマ「秀吉」に 能楽師として出演。 2014年 重要無形文化財能楽保持者に選出される