河豚とアヘン

朝活は『吉田松陰全集』野山獄の中の手記、『史記』『聖書』
吉田松陰の獄中記で『史記』の感想を書き残している。『易経』の引用も多い。その後に『史記』を読むとまた『易経』が出てくる。日本の元号も『易経』由来のものが多数あります。今日は『吉田松陰全集』も『史記』も『易経』がポイントになりました。
そんななかで吉田松陰はフグを食べないという理由を書き残している。獄中で食べたくなったらフグを食べられる環境ではないだろうし現在のように安全に食べられる保証もない。
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「河豚を食わざるの説」丙辰幽室文稿(意訳)
「河豚は毒あり」と言われている自分一人が食べないのは命を惜しんでいるように思われるがそうではない。不名誉なことを避けている。小さな魚1匹で士名を辱めることになる。
「河豚は毒あらず」とぃう立場もある。
「河豚の美、衆魚の比にあらず、食はずんば其の美を知らず」
こういう考えはアヘン煙草の美と同じ。そしてその毒は深い。
ゆえに河豚を嗜むものは必ず別の時にアヘンを嗜むことになる。
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獄中で食べられないから痩せ我慢なのか。賄賂や不正にたいする比喩とも思える内容です。
崇高な志を語り、国のために命は惜しまないと語っている人がフグの味に惹かれてコロッと死んでしまう。
なんだあいつは志より食欲ですなぁと笑い物になる。
そのように自分の最重要なことに取り組んでいない人は余計なことに手を出して重要なことができなくなる。
そんな人はやがてアヘンにハマることになる。
表面的にみれば河豚を食べたからと言ってアヘンはしないだろうと思います。
志より目先の快楽を求める人は、重要なことができなくなるようなことに手を出してしまう。そんなリスクは命を惜しんでいるわけではなく中断するリスクを避けている。
他の文脈からすると河豚はそんな事柄の象徴のように思えてきます。
偉人を育てた教育者として奉られますが、お弟子さん達は河豚をたくさん食べていたんじゃないかなぁ。
知らんけど、と関西ならくっつけるところですね。
※画像はAIで生成しました。
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