古代国語の音韻に就いて
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朝活読書 vol.59 2010年11月12日配信
『古代国語の音韻に就いて』
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◆《1》今日の一言
◆《2》今日の一冊
◆《3》編集後記
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◆〈1〉今日の一言 #59
「発音指導されたことありますか?」
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◆〈2〉今日の一冊
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『古代国語の音韻に就いて』
橋本進吉
岩波文庫
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著者 橋本進吉(1882~1945)さんは日本語の音韻史の研究で
知られる文学博士です。
「駒のいななき」「古代国語の音韻に就いて」「国語音韻の変遷」
三部が収録されています。
タイトルになっている「古代音韻に就いて」に濁点について解説した部分があります。
「あしびき」は「あしひき」であったり「仇」は「あた」であったりと
いうところです。
能楽のなかでも「誰」は「たれ」というように普段使っている発音と
清濁がことある例が多くあります。
一部には「さしすせそ」を「しゃししゅしぇしょ」に発音したり
「かんのん」などのように「ん」の後の母音はNにつけて発音する場所は
多く存在します。
それがどの時代の発音なのか録音で確認することはできませんが
文字から発音を読み取る考え方に触れることができると思います。
ぜひ読んでみてください。
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◆〈2〉編集後記
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おはようございます。森澤勇司です。
近頃、鼻濁音ができないとか、さ行が発音できないなどの報道を
ニュースなどで見かけますが本当にその区別が必要なのでしょうか。
必要がないものは淘汰されていくのは当然だと思います。
必要のないものを無理に押し付けるのは良くないことです。
発音を区別したほうが心地よいと感じられなければ実践することはないでしょう。
発音を教える側が区別が必要な環境を作ったり、美しい、真似しよう
と思うような日本語を使えば発音は変わってくると思います。
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