日本人の季節感
日本人の季節感
朝は『万葉集』のお話がちらっとあったので現在のカレンダーになる前の年中行事を並べてみました。
月齢で決まる暦、太陽暦で決まる暦、複合型で決まる暦が交錯しています。季節はおおよその目安です。
月齢で決まる五節句は明治時代に廃止され、日付優先で民間行事として残りました。それなので季節感はだいぶ違います。
『万葉集』の秋の始まり七夕は今年だったら8月29日
神嘗祭、新嘗祭もかつての季節とは大幅に違います。
四季の感覚もかつては「兆し」を大切にしていました。
雪が溶け始めて「春」の兆しが「春」
また現在、多くの人が頭に浮かべるサクラの品種 ソメイヨシノは幕末にできた品種ですから『万葉集』の時代の桜とは違う物です。例えていうなら「ミカン」と「オレンジ」のような違いです。
名前が同じで別のものというのは混乱しますね。
また今年は旧暦では六月が2回あります。六月、閏(うるう)六月、七月となりますから七夕はだいぶ後になります.
かつて七夕は秋の代名詞。いまはこれから夏というくらい感覚がズレてます。
旧暦の話をすると「どっちがいいんですか??」と聞かれることがあります。個人的に自分で決められるものではないのでどちらがいいとも思いませんが、、、
和歌、能、歌舞伎、落語、一部の着物など伝統的な季節感を感じるなら暦は知っておきたいですね。
七夕は七日目ですから上弦の月🌓が天の河を渡る舟です。風流士(みやびを)になる方は8月29日に宇宙(そら)を愛でてください😃
🌓(1068)天の海に、雲の波立ち、
月の舟、星の林に漕ぎ隠る見ゆby柿本人麻呂
🌓(1295)春日なる、御笠の山に、月の舟出づ、
風流士(みやびを)の、飲む酒杯に影に見えつつ
🌓(2223)天の海に月の舟浮け桂楫(かつらかじ)
掛けて漕ぐ見ゆ 月人壮士(つきひとおとこ)
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2025年 和暦の行事
▶︎六月(夏)
十三日(7月7日)
🌕十五夜(7月9日)
⚫️三十日(晦7月24日)
▶︎閏六月(夏)
⚫️朔(7月25日)
🌕十五夜望(8月8日)
⚫️二十九日晦(8月22日)
▶︎七月(秋)
⚫️朔(8月23日)
🌓⭕️七夕(8月29日)
🌕十五夜(9月6日)
⚫️三十日晦(9月21日)
▶︎八月(秋)
⚫️朔(9月22日)
⭕️🌕十五夜 仲秋節(10月6日)
⚫️晦二十九日(10月20日)
▶︎九月(秋)
⚫️朔(10月21日)
⭕️九日 重陽節(10月29日)
🌕十三夜(11月2日)
🌕十五夜(11月4日)
⭕️十七日神嘗祭(11月6日)
⚫️晦三十日(11月19日)
▶︎十月(冬)
⚫️朔(11月20日)
🌕十五夜(12月4日)
⚫️晦三十日(12月19日)
▶︎十一月(冬)
⚫️朔(12月20日)
🌕十五夜(2026年1月3日)
⭕️新嘗祭十七日(1月5日)卯の日
⚫️晦三十日(1月18日)
▶︎十二月(冬)
⚫️朔(1月19日)
🌕十五夜(2月2日)
⚫️晦(2月16日)
▶︎正月(春)
⚫️⭕️朔 元日 神武天皇即位日(2月17日)
※画像はAIで生成しました。
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