五輪書 宮本武蔵
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あなたもできる!朝活読書。
vol.217 2011年4月19日配信
『五輪書』
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▼《1》今日の一言
▼《2》今日の一冊
▼《3》編集後記
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▼〈1〉今日の一言 #217
「あなたにとって拍子とは?」
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▼〈2〉今日の一冊
『五輪書』
宮本武蔵 著
渡辺一郎 校注
http://t.co/NrFLyOT
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著者 宮本武蔵さん(1584~1645)は
江戸時代初期の兵法家です。
著者本人は新免武蔵藤原玄信と名乗っています。
兵法の道を極めてきた著者が60才をむかえ
その境地やノウハウをまとめた一冊です。
●この本を一言でいうと
「コミュニケーション」です。
●おすすめのポイント
地水火風空という5章にわけ兵法の道を説いています。
地之巻では「士農工商」の定義を行った後に
兵法は「工」であると語っています。
「大工」の道に例えているところは
建築関係の方にも興味がわく
ところではないでしょうか。
また5つの章に共通し「拍子」というを
著者は重視しています。
能楽、雅楽だけでなく弓、鉄砲、馬、戦いにおける
解説でも「拍子」を重要視しています。
「いづれの巻にも 拍子の事を専ら書記すなり」
こうした一文からも拍子を
重要視していたことがわかります。
また習得方法としていはこう語っています。
「先ずあふ拍子をしって 違う拍子をわきまえ
大小 遅速の拍子の中にも あたる拍子をしり
間の拍子をしり 背く拍子を知る事 兵法の専也」
生活の中にもある拍子という物を意識してみると
すんなり解決する問題も多いのではないでしょうか。
拍子というのは「リズム」とか「タイミング」に
近い感覚かもしれませんが、
やはり「拍子」というとらえ方をしたほうが
五輪書は読みやすいと思います。
「バガボンド」ファンの方には特におすすめです。
●生活への活かし方
「五輪書」はコミュニケーションの方法の解説書です。
あわせる事、はずす事それぞれを意識することで
生活にも取り入れてゆくことが出来ます。
「一人の敵に自由に勝つ時は 世界の人に皆勝つ所也」
「多敵のくらいの事」
など大勢の敵に囲まれたときの処理方法が
非常に興味深いところでした。
「よく稽古して吟味すべき也」
生活にも「拍子」という視点を
取り入れてみてはいかがでしょか。
ぜひ読んでください。
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▼〈2〉編集後記
今日もありがとうございます。
森澤勇司です。
昨日の編集後記で「地水火風空」の事にふれたので
五輪書を読み返してみました。
全編非常に音楽的な感覚で語られています。
「一拍子」「ひしぐ」などの能楽で頻繁に
使われる用語のほか具体的な演奏の記述もありました。
具体的に「老松」「高砂」の鼓と太鼓の
演奏時の心持についても語られています。
「高砂は急なる位なれども はやきということ悪しし」
かなり拍子という物にこだわっています。
「上手のうたふ謡に、下手のつけて謡えば、
おくるるこころ有りて、いそがしきもの也」
もたれているけど、せわしない感じなんでしょうね。
楽屋でもよく聞く言葉です。
著者は細川家とも縁が有ったようなので
1600年代初頭、良い舞台を見て刺激を
受けていたのではないかと推測されます。
二刀を持った肖像画を見ていると
能の太鼓の構えとそっくりです。
五輪書を語る方には能楽の稽古もおすすめです。
「あなたにとって拍子とは?」
―――――――
細川幽斎は太鼓の名手でした
「永青文庫」
http://www.eiseibunko.com/
ブログタイトル替えました。
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この方も拍子にこだわっています。
http://ameblo.jp/yu-o-mo/entry-10699654956.html
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▼おまけ
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