「消えゆくことば」の地を訪ねて
- 「消えゆくことば」の地を訪ねて/マーク エイブリー
- ¥3,780
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あなたもできる!朝活読書。
vol.226 2011年4月28日配信
『「消えゆく言葉」の地を訪ねて』
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▼《1》今日の一言
▼《2》今日の一冊
▼《3》編集後記
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▼〈1〉今日の一言 #226
「あなたにとって方言とは?」
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▼〈2〉今日の一冊
『「消えゆく言葉」の地を訪ねて』
マーク・エイブリ― 著
木下哲夫 訳
白水社
アマゾン
http://t.co/5W1ENbs
楽天
http://books.rakuten.co.jp/rb/4010031/
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著者 マーク・エイブリ―さんは
1955年生まれのジャーナリストです。
現在2週間に一つの割合で消滅している
言語の故郷を訪ねまとめた一冊です。
北オーストラリアの言語、マン島語、
ユチー語、ウェールズ語など
日本ではあまり馴染みの無い言語の
使われている(いた)土地が紹介されています。
●この本を一言でいうと
「バベル」です。
●おすすめのポイント
日本では馴染みの無い言語の数々ですが
「カンガルー」は日本でも割と有名な
実例のようです。
北オーストラリアに
座礁したジェームス・クック一行が
現地人に「あれは何という動物か」と
訪ねたら「わからない(カンガルー)」
と答えたという話をご存知の方は
多いのではないでしょうか
同じように「コアラ」の語源になった
言語はもう消滅しているそうです。
性別や大きさの違うジュゴンの大きさを表す
単語は日本でいえば「ブリ」「ハマチ」「カンパチ」
のような感覚でしょうか。
訳の木下さんはこう語っています。
「英語など主要言語と少数言語の関係は、
共通語と方言の関係とも似通ったところがある
ような気がします。」
また1972年東京の法廷で方言で
話そうとする被告に対して
裁判官が言った言葉も紹介しています。
「日本語を話しなさい。
沖縄語は日本語でないと規定します。」
そういったそうです。
古典落語の江戸弁や熊のプーさんについての
意見も面白い視点です。
言語と言うと必ず出てくる「バベルの塔」
の話にも触れているので
旧約聖書を読んでいる方は
その原因から現在の結果を考えるのに
良いきっかけを与えてくれる本だと思います。
ぜひ読んでください。
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▼〈2〉編集後記
今日もありがとうございます。
森澤勇司です。
言語の概念ということを考えていたら
「トランプ」が思い浮かびました。
スペード、ハートのトランプです。私は
4種類の柄の13枚とジョーカーが一組になった
ものがトランプだと思っています。
対してカルタってどうでしょう。
「いろはカルタ」「百人一首」アニメのものなど
いろいろ見たことが有ります。
トランプはカルタの一種とも言えますが、
カルタはトランプではないんでしょうね。
翻訳しきれない部分ですよね。
アイヌ語、沖縄の言葉の駆逐だけでなく
言葉の強制は文化破壊です。
それぞれの土地の「ことば」は大切にしてほしいと
東京しかしらない私は願っています。
「あなたにとって方言とは?」
『消滅する言語』
http://ameblo.jp/yu-o-mo/entry-10848339620.html
おまけ
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