見てはいけないもの【安達原】
おはようございます!
能楽師 森澤 勇司です。
心にしみる能の言葉を
厳選してお届けします。
「わらわが帰らんまでこの閨の内ばしご覧じ候な」安達原より
手塚治虫さんのアニメにもなった名曲の一つです。
http://tezukaosamu.net/jp/
学生鑑賞能でも頻繁に上演されています。
阿闍梨 祐慶が旅の途中に立ち寄った宿は
安達原の鬼のすみかでした。
女性の姿に化けた鬼は
閨(ねや)、寝室を見てはいけないと言い残して
薪をとりに出かけます。
みろと言われると見たくなくなり
見るなと言われると見たくなってしまう。
見られたから鬼の正体を表すのか
最初から鬼は祐慶をとらえとしていたのか
見てほしくないものを、あえて見るなといえば
◆見られてしまうものです。
本日も素晴らしい1日をお過ごしください。
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森澤勇司(もりさわゆうじ)
能楽師小鼓方
1967年東京都生まれ。
テンプル大学在学中に見たこともない能楽界に入門し32歳で独立。
2000番以上の舞台に出演している。
43歳で脳梗塞で入院、
退院後、うつ状態克服のため心理学、脳科学を学ぶ。
復帰後は古典的な能楽公演を中心に活動している。
著書『ビジネス番「風姿花伝」の教え』
明治天皇生誕150年奉納能、
映画「失楽園」、大河ドラマ「秀吉」に
能楽師として出演。
2014年 重要無形文化財能楽保持者に選出される
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