日本書紀 完読会 第四期 8週目感想
20230924
264−305
五巻が読み終わる。淡々混としていると終わることが通過点になってくる。千千衝倭姫命という名前が倭姫世紀と日本書紀の記述の違いになっているようにも思た。直接の違いというよりも同じ名前が含まれていると同する説が出てきてもおかしくない。
天皇ごとに都を遷す習慣がよくわかる。
崇神天皇は何度も読んでいるので安心感がある。この後の垂仁天皇の巻に記載してあることが大物主神を祀ることにつながっている。
大物主神の担当者、トヨスキイリビメ命もヌナキイリビメ命も神を祀ることはなかなか大変なことだったことがうかがえる。
頻繁に夢で方向性を決めていることも興味深い。実態のない夢で決めていたのかとも思える支、夢がそれだけ重要だったと考えることもできる。
この大田田根子の下は『聖書』レビ記に描かれるような神の意向が明確に示されているように思う。
墨坂、大坂も神もそこが大和の国境だったと聞いたこともある。現代想像するよりもかなり狭い範囲であることが確認できた。その後の武力統治も周りを囲む敵の方が多数。どこから武力調達したのか不思議に思う。
トトビメの件は能「三輪」に登場する場面。
船、調役など国としての制度も整っていく。
税という考え方が海外でも同じように発想されていることに興味が湧く。
後継者選びも夢の比重が高い。
五巻が終わり、文庫本一冊が読了できた。ありがとうございます。
The following two tabs change content below.
森澤勇司(もりさわゆうじ)
能楽師小鼓方
1967年東京都生まれ。
テンプル大学在学中に見たこともない能楽界に入門し32歳で独立。
2000番以上の舞台に出演している。
43歳で脳梗塞で入院、
退院後、うつ状態克服のため心理学、脳科学を学ぶ。
復帰後は古典的な能楽公演を中心に活動している。
著書『ビジネス番「風姿花伝」の教え』
明治天皇生誕150年奉納能、
映画「失楽園」、大河ドラマ「秀吉」に
能楽師として出演。
2014年 重要無形文化財能楽保持者に選出される
最新記事 by 森澤勇司 (全て見る)
- 人間国宝の競演【半蔀】 - 2025年4月30日
- 2025年4月29日「華曄會(かようかい)」 - 2025年4月29日
- 隙間を塞ぐ発想【玉井】 - 2025年4月28日
- 『日本書紀』clubhouseリンク集 - 2025年4月27日