日本のことをより深く知る
日本のことをより深く知りたい
本日は皇居勤労奉仕2日め天皇陛下の御会釈を賜りました。
お昼休みに『日本後紀』をパッと開いてみると「造」を「建国」と翻訳している記述を見つける。
「野馬台」も「倭」になおされている。
これでは元の意味がわからなくなってしまう。原文を参照しないと勘違いしてしまうところは多いですね。
多くは朝鮮半島や中国から来た外国人に作成を頼っているという記述も
現在の古文書や日本の文化に関する研究も外国人が多くなってます。東洋人ではなくフランス人も。
日本の文化を伝えたいという声はよく聞くものの国史をほんとに読む人は少なめか。
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一般的な漢字の読み下し
日本の倭の国は少彦名神が葦・菅を植えて建国して以来、毎年春がやって来ていますが、今年の春はすべてが栄え、天地の神も悦び、海・山も様相が変わり、
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原文読み下し
日本の野馬台の国を神ろぎの宿那古那が葦菅を殖生しつつ国固め造りけむより、つ波起つ毎年に春は有れど、今年の春は毎物に滋り栄えて天地の神も悦び海山も色声変はらし、梅柳常より殊に敷栄咲まひ開きて、鶯も声改めて、
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原文の活字
日本乃、野馬台能国遠、賀美侶伎能、宿那古那加、葦菅遠、殖生志川川国固米造介牟与理、都波、起川毎年尓、春波有礼度、今年之春波、毎物尓滋栄弖、
※画像は本日の皇居の桔梗門です。
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森澤勇司(もりさわゆうじ)
能楽師小鼓方
1967年東京都生まれ。
テンプル大学在学中に見たこともない能楽界に入門し32歳で独立。
2000番以上の舞台に出演している。
43歳で脳梗塞で入院、
退院後、うつ状態克服のため心理学、脳科学を学ぶ。
復帰後は古典的な能楽公演を中心に活動している。
著書『ビジネス番「風姿花伝」の教え』
明治天皇生誕150年奉納能、
映画「失楽園」、大河ドラマ「秀吉」に
能楽師として出演。
2014年 重要無形文化財能楽保持者に選出される
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