孫子
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あなたもできる!朝活読書。
vol.195 2011年3月28日配信
『 孫子 』
http://ameblo.jp/yu-o-mo/
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▼《1》今日の一言
▼《2》今日の一冊
▼《3》編集後記
▼〈1〉今日の一言 #195
「あなたにとって将とは?」
▼〈2〉今日の一冊
『 孫子 』
浅野裕一 著
講談社
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著者 浅野裕一さんは1946年うまれ
東北大学大学院国際文化研究所教授です。
「彼を知り己をしらば、百戦して殆からず」
で知られる孫子です。
孫子は日本では古くから愛好者が多く
徳川幕府でも公式に発行して諸大名に
配布するなどしていた記録が有るそうです。
1972年に前漢時代の竹簡「孫子」が出土しました。
その竹簡を底本に注釈を加えられた一冊です。
第三篇 謀攻編の中にある
「彼を知り己をしらば、百戦して殆からず」
で孫子はこう語っています。
勝利を予知する要点は5つ有ると言っています。
・戦ってよい場合そうで無い場合の区別がついている事
・大兵力と小兵力の運用法に精通している事
・上下の意志統一に成功している事
・計略を仕組みそれを知らずにやってくる敵を待ち受ける事
・君主が余計な干渉をしない事
●彼(敵)と自軍の状態を知っていれば
危険な状態には陥らない。
●敵を知らずに自軍の状態だけを知っていれば
勝つこともある。
●両方知らなければ常に危険である。
「一勝一負す」は「引き分け」とは違います。
「百戦殆うからず」を「勝利」とは意味が違います。
自分なりに解釈してみると
・状況判断
・量の判断
・対人関係
・危機管理(危険を想定すること)
・依頼者からの信頼
この5つを知ることによって危険な状態は
避けられるようです。
決して必ず勝てるとは言っていません。
「己を知れ」と連呼している方
ぜひ読んでください。
▼〈2〉編集後記
今日もありがとうございます。
森澤勇司です。
東京都知事選があります。
他の県の方も選挙の際は孫子の言葉も
判断基準の一つにしてみてはいかがでしょうか。
第八章 九変編に
将軍に付きまとう5つの危険が解説されています。
思慮に欠け勇気ばかりの者は殺され
勇気にかけ生き延びる事しか考えないものは捕虜にされ
怒りっぽく短気なものは侮蔑され計略にはまり
名誉を重んじ清廉潔白な者は侮辱され罠にはまり
人情深いものは兵士の世話ばかりで苦労が絶えず
軍隊を滅ぼす将軍はこの5つに該当すると
孫子は分析しています。
グライダーのように羽根を大きくすれば
長く飛べるがスピードは遅い
ロケットのように羽根をなくせば
スピードは早いが長く飛べない
こうした矛盾を兼ね備えることが
名将の条件であって一方向に傾くことは
一見いいようですが必ず破滅に向かうと
解説が有りました。
第十編「地形編」
「天の災いには非らずして、将の過ちなり」
現代でも通じる人間心理が考察されています。
「あなたにとって将とは誰でしょう?」
古典の壁をなくしたい方におすすめです。
http://ameblo.jp/kotsudzumi/entry-10836773647.html
▼おまけ
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