古事記 完読会 2週目
2①国生み
②神生みと伊邪那美神の神避り
③火の神を斬る
④黄泉の国
⑤禊
⑥三貴子の分治
全体に神話の構図が天皇の御代に反映されている。逆に天皇の御代を全て肯定するためにつくられたストーリーなのか疑問に思ったが違う考えも浮かんできた。
そもそも人間界で起こる問題は限定されているのではないだろうか。
お腹が空いたら何か食べる。睡眠は必ずとる。コミュニケーションと移動というテーマは時空を超えても変わらない。権力を持てば主の存続に取り組む。そんな人間の性質からすれば見えない世界も現世も起こりうることは想像を超えることはないのではないだろうか。
天地創造と天地開闢は比較されるが、比較されるのは国産みではないかと思う。ここで国土がが想像される。国土の創造だ。
そう思うと日本の神話は土地の名前が多い。聖書は土地よりも人。青人草と呼ばれるように土地ありきの伝承kが日本的な気がする。
イザナギ、イザナミの神話は、古事記、日本書記、秀真傳、ウエツフミが全て違う物語になっている。
天照大神の出生も古事記と日本書紀はだいぶ違う。
これは矛盾があるとも思ったが、神の出生と、それを祀る担当者の誕生ととらえると、天皇の皇女が伊勢斎王をするのも神話時代から変わらず何の矛盾もないものだと感じられるようになった。
そういう構図に置き換えてみると神話は非常に現実的な物語だと思えるようになった
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森澤勇司(もりさわゆうじ)
能楽師小鼓方
1967年東京都生まれ。
テンプル大学在学中に見たこともない能楽界に入門し32歳で独立。
2000番以上の舞台に出演している。
43歳で脳梗塞で入院、
退院後、うつ状態克服のため心理学、脳科学を学ぶ。
復帰後は古典的な能楽公演を中心に活動している。
著書『ビジネス番「風姿花伝」の教え』
明治天皇生誕150年奉納能、
映画「失楽園」、大河ドラマ「秀吉」に
能楽師として出演。
2014年 重要無形文化財能楽保持者に選出される
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