故障に気づく兆候
出かける前に小鼓の調子を見ているとちょっとした違和感。革を見てもパッと見た感じは大丈夫なのですが、、
裏に貼ってある革を少し指で擦ると端が浮いていて簡単に剥がれてしまいました。確認は念入りにしないといけませんね。端だけ糊で貼ってみましたが、、他の場所も浮いてきそうなので全部貼り直しました。
少しでも気になるところはスッキリさせておくのがいいですね。
胴も磨いて舞台の準備は完了です。
ちょっとした違和感や兆候を放置してしまうかどうかは後で大きな違いになってきます。気になったらすぐに対処しておきたいですね。体も道具もメンテナンスは大切です。
そして違和感の基準、おかしくなる前にはこうなるという兆候も自分の中に蓄積しておく必要があります。なんか変だけでなく、確実にこういう現象はこういう問題の兆候としてハッキリと認識していきたいものです。
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森澤勇司(もりさわゆうじ)
能楽師小鼓方
1967年東京都生まれ。
テンプル大学在学中に見たこともない能楽界に入門し32歳で独立。
2000番以上の舞台に出演している。
43歳で脳梗塞で入院、
退院後、うつ状態克服のため心理学、脳科学を学ぶ。
復帰後は古典的な能楽公演を中心に活動している。
著書『ビジネス番「風姿花伝」の教え』
明治天皇生誕150年奉納能、
映画「失楽園」、大河ドラマ「秀吉」に
能楽師として出演。
2014年 重要無形文化財能楽保持者に選出される
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