#ハッピーライティングマラソン 7
について書いてください。
今度で、人生にどんな変化がありましたか?
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『行動学入門』三島由紀夫 著
「行動」ってよくわからない言葉です。講演会などでも「行動しましょう」と言う言い回しが使われます。
この本との出逢いは能楽をはじめたあたりです。能楽は全く知らなかったので書店に行きました。その時に『近代能楽集』を手に取りその隣にあった『行動学入門』を一緒に買ってきました。
結局『近代能楽集』は帰ってから「えっこれ能じゃない??」
今ならわかりますが、、この本の中の一文は能楽に本格的に取り組んでみようと思うきっかけになりました。
この中によど号事件のことが記載されています。
自分とは縁遠い遠い昔のことのように思っていました。
昨年、重信房子さんにお目にかかる機会がありました。
三島由紀夫没後50年、よど号事件が55年前、
いまになって改めて読んでみると20歳の時よりも実感のある内容として読めるのが不思議です。
家で留守番をさせられることが多く、外で遊びにいく制限あったおかげで幼少の時から本はたくさん読めました。
今の歳になって読み返し、過去と違う感想を持てる本があるというのはありがたい。お金と時間を使ってくれた過去の自分に感謝してます。
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『行動学入門』三島由紀夫 著
芸能の本質は「決定的な事が繰り返され得る」といふ処にある。だからそれはウソなのである。『葉隠』の著者が芸能を蔑んだのは多分このためであり、武士が凡ゆる芸能を蔑みながら、能楽だけを認めたのは、能楽が一回の公演を原則として、そこへこめられる精力がそれだけ実際の行動に近い一回性に基づいている、といふところにあらう 。
二度と繰り返されぬところにしか行動の美がないならば、それは花火と同じである。しかしこのはかない人生に、そもそも花火以上に永遠の瞬間を、誰が持つことが出来ようか。
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森澤勇司(もりさわゆうじ)
能楽師小鼓方
1967年東京都生まれ。
テンプル大学在学中に見たこともない能楽界に入門し32歳で独立。
2000番以上の舞台に出演している。
43歳で脳梗塞で入院、
退院後、うつ状態克服のため心理学、脳科学を学ぶ。
復帰後は古典的な能楽公演を中心に活動している。
著書『ビジネス番「風姿花伝」の教え』
明治天皇生誕150年奉納能、
映画「失楽園」、大河ドラマ「秀吉」に
能楽師として出演。
2014年 重要無形文化財能楽保持者に選出される
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