コメかカネか
コメかコネか
朝活は『続日本紀』孝謙天皇、『日本書紀』彦火火出見尊、『聖書』マタイ
本日印象に残ったのは『続日本紀』天平宝字元年の記述です。
官僚の中間搾取。「和を以て」だけが広まっている憲法十七条(604)にも十二条に国の長(現在の知事、区長のような立場)の税の二重取り、中間搾取をしないように記載されている。
そこから150年、ちょうど明治維新から現代までのインターバルと同じくらい。
孝謙天皇(女帝)の御代
公廨稲(くげまい)と言われる税により納められた米を勝手に自分のものにしないようにルールがつくられる。
そこから1268年たった2025年、疑惑漂う官僚の世界。
不正の火種は消えることがない。ある意味、日本の伝統です。
人は立場という悪魔に打ち勝てるのか。
この負の歴史は今年、終了することができるのか。
こんな時、どうなるか予想も聞きます。個人的には予想は全く意味を感じません。
予想というのは現在の延長でしかありません。
どうしたいか、どうやって実現するのか。
どうせならそこに100%頭を使いたいものです。
才能はなくとも天平宝字はコネとコメで立場が得られる。現在はコネとカネ。
それも能力のうちかもしれませんが、政治と医療は数千年の日本の課題です。
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天平宝字元年(757)
十月十一日太政官が次のように処分した。
近頃、諸国の国司らが交替する際に、それぞれ公廨稲をむさぼろうと競って、争論をおこし、上下の秩序を失い、清廉の気風が傷ついてしまう。道理にもとづいて考えるのに、このようなことがあってはならぬ。
そこで今、次のように新しい式(法)を設ける。およそ、国司が公廨稲を処分する法は、今年度にあがる公廨稲を集計し、先ず官物の知損や未納の分を埋め合わせ、次に国内に蓄えておくべき分をわけとり、最後に実際に残った分を、等級によって配分せよ。
十一月九日 天皇は次のように勅した。
聞くところによると、近頃諸国の国博士と国医師は、才能もないのに、つてを頼って職を得る者が多いと。
これでは国政を傷つけるばかりか、民を益することにもならない。今後かかることがあってはならぬ。以下学生の学ぶべき書をあげる。
※画像はAIで生成しました。
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