天照大神とニニギ尊の接点

天照大神とニニギの接点
朝活は『詩経』『史記』『聖書』
今日は新嘗祭に関してのニュースや発信が非常に気になってしまいました。
何かといえば
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天照大神が孫 ニニギ尊に稲穂を託したことが『古事記』『日本書紀』に記載されている。古来より11月23日に行われている。
GHQが新嘗祭を勤労感謝の日にした、、、
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なにか日本のことを知ろうという集まりにいってもお約束のようにこの話が話される。神社などでも同様の発信をしているところは結構多い。
実際『古事記』には記載はありません。
『日本書紀』には本文ではなく一書という異説のなかに元になる記載がありますがことの経緯が違います。
天照大神の子 オシホミミに自分だと思って鏡をまつるようにという宝鏡奉斎の神勅があります。
「わが児、この宝の鏡を視まさむこと、まさに吾を視るがごとくすべし。ともに床を同じくし殿を共にして斎鏡とすべし」
そしてその後に側近 天児屋命、太玉命によく守護をするように神勅があります。
それに加えて斎庭稲穂の神勅があります。
「わが高天原に所御す斎庭の穂をもってまた吾が児に御せまつるべし」
そして高皇産霊尊のむすめ万幡姫とオシホミミが夫婦になり葦原中国にむけて出発します。
それから生まれるのがニニギ尊です。
ここが多くの神話を伝えようという方々は天照大神が三大神勅を皇孫にたくしたという話に変わってしまいます。
またこれが記載のない『古事記』だと言っているところもおおい。
口語訳の『古事記』にはこのエピソードも交えて書いてあるものも多く元々の『古事記』なのかどうなのかも判別しにくいものです。
こうした書いてないことを書いてあるようにしてしまうのは普及とは違うような気もしてます。
『古事記』には記載もなし『日本書紀』とも記載は違います。
現在の神道は宗教なんだという立場なら、一つの教義としてどんな解釈もありかもしれません。
日本古来の文化を伝えるという発信なら、やはり原典には忠実な発信に愛国心と誠意を感じます。
神話や伝説は各地で異説があり真偽を議論するものでもないと思ってます。『古事記』『日本書紀』に天孫降臨は記載があっても斎庭稲穂や新嘗祭に関しては原典とかけはなれたいい話になっています。
日本を深く知りたいとは言っていても原典を知るまででもないというのが正直なところかもしれません。
心ある人は該当する部分だけでも原点を確認することがおすすめです。
※画像はAIで生成しました。
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