伊曾保物語
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朝活読書 vol.64 2010年11月17日配信
『伊曾保物語』
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◆《1》今日の一言
◆《2》今日の一冊
◆《3》編集後記
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◆〈1〉今日の一言 #64
「振り仮名ありますか?」
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◆〈2〉今日の一冊
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『伊曾保物語』
万治絵入本
武藤禎夫 校注
岩波文庫
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11月9日号で紹介させていただいた「伊曾保物語」です。
約400年前の翻訳本だそうです。
後の歌川国輝となる浮世絵師、歌川貞重が挿絵をかいています。
話の内容は「イソップ寓話集」の短編とかぶりますが、
古典の文語で読むと味わい深いものがあります。
キリスト教などとともに日本に入ってきたものだと思いますが、
狂言伝書「わらんべ草」や「春波楼筆記」など複数の書物に
登場し想像以上に広まっていたのではないかと想像しています。
挿絵の画像も多く掲載されており時間旅行を楽しめる一冊です。
ぜひ読んでください。
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◆〈2〉編集後記
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おはようございます。森澤勇司です。
こういう本を読むといつも思うのですが、元本の文章はほとんど
平仮名です。漢字にも大方振り仮名がふられています。
しかしながらスラスラ読める方は少数派だと思います。
自分自身も内容を覚えている謡本は多少古くても、推測しながら
読むことができますが、伊曾保物語などのように馴染みの無い字体
では平仮名ですら難読です。絵本も読めないわけです。
教育大国などと言っても絵本も読めないというのは困ったことです。
活字以外の文盲率は江戸時代と変わらないかもしれませんね。
活字化なしで日本語が読めれば本選びも幅が広がりますね。
江戸以前の絵本やマンガも書籍化されて、幼少の時から親しめる
環境が有るといいですね。
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