子どもはことばを体で覚える
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あなたもできる!朝活読書
vol.177 2011年3月10日配信
『子どもは言葉をからだで覚える』
http://ameblo.jp/yu-o-mo/
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◆《1》今日の一言
◆《2》今日の一冊
◆《3》編集後記
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◆〈1〉今日の一言 #177
「たけんな~?」
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◆〈2〉今日の一冊
『子どもはことばをからだで覚える』
正高 信男 著
中公新書
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正高信男さんは1月9日号
「0歳児がことばを獲得するとき」の
著者です。
新生児はどうやって言語習得してゆくのかを
解説した「0歳児がことばを獲得するとき」
はメカニズムに重点が置かれえていましたが、
この本では音楽と言語の関連を詳しく
解説されています。
赤ちゃんがモーツアルトに
興味を示すのは何故か、
楽譜をレとソの音だけ半音下げて
不協和音にしたときの反応など
のデータも豊富に掲載されています。
また「教養の崩壊と言語観の変質」という章では
言語においては「正しい」「誤り」「美しい」などの
区別がなくなってしまった現代について語られています。
現在の演歌などに残っている
「いかに感銘深く話して聞かせることができるか」
という歌の要素が現在ではなくなる傾向にあると
指摘しています。
ここ150年から200年ぐらいの間に
「語り」から「響き」に変化している傾向は
赤ちゃんがメロディーから対象物を認識する
過程とは逆行した現象のようです。
古典が教科書になっていた時代、音楽も
語りかけるような傾向があったと言います。
近頃のヒット曲も響きが重点に置かれ
歌詞は聞き取れない傾向に
なってきているようです。
バロック時代の音楽が好きな方には
参考になる内容が多いと思います。
ぜひ読んでください。
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◆〈2〉編集後記
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今日もありがとうございます。
森澤勇司です。
「言葉には必ず対象物が有る」という
事を聞いたことが有ります。
赤ちゃんが指を差し対象物を認識してゆく
過程はこの言葉の意味の解説として
ぴったりでした。
一冊の本を指さして「これなあに」と
言う質問だけでも「本」「絵本」「書いてある字」
「ある読めない字」「しるしやロゴ」
子どもと接してこの質問に答るのは
結構いい練習になります。
先日も子どもが「本」指差して
「本」といっても「絵本」といっても
「違う」「違う」と首を振って
いたので思いつくものどんどん言ってみたら
「くま」がヒットしました。
「表紙」=「くま」
だったようです。
逆に言えば大人は「本」って言っていたものを
有るときは「絵本」といったり
「めくって」といったり「読んで」といったり
本だけの事でも様々な単語を使っています。
こういうことには全く
意識せずにに生活していましたが
普段の生活の中にも感動とか発見が
たくさんあるんですよね。
ここに目を向けられたのがこの本を
読んで一番よかったことです。
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