【「わかる」とは何か】長尾真 著

 

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毎日1分!朝活読書。

vol.310  2011年7月21日配信

『「わかる」とは何か』

長尾 真 著

岩波新書

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『「理解できた」と、「わかった!」という感覚は、

本質的に違うところがある。』

長尾 真(1936~)
▼「あたまではわかっているとは?」
「わかった!」と「理解した」は

何が違うのかということを追求した一冊です。
他人から言われたことによって、

これまで知らなかった知識を得て、

今まで知っていたことと照合できた事を

「理解した」状態と著者は考察しています。
それに対して「わかった!」とは

今まで持っていた知識では解釈できなかったことが、

あるヒントによって解釈できた状態ではないかと

語っています。
自分の中での解釈は、

今まで食べられなかった食材を無理して食べた状態が

「理解した」つまり「食べた」という状態。
新しい調理法や何か味付けが変わることによって

「うまい!」という料理にできたことが

「わかった!」という感覚と

似ているのではないかと思います。
そう考えると言葉は似ていても

全然ちがう種類の感覚ですね。
是非読んでください。

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▼編集後記

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

今日もありがとうございます。

森澤勇司です。
スポーツや楽器の練習をしていると

「頭では分かっている」というような

言葉をよく聞きます。
私も以前は「頭ではわかっている」

という感覚が有りましたが、

10年ほど前からは

考え方を切り替えて

「頭でわかっている」事は

全くなくしまいました。
「出来る事」=「わかっている」

だとすると

「できないこと」=「わかっていないこと」

ともいえると思います。

「頭でわかっている」と表現している

状態は「できていない」「わかっていない」

という状態なのでそれを認めない限りは

何かができるようにはならないようです。
もう一つ自分で感じているのは

「頭でわかっている」=「練習不足(行動が足りない)」

という解釈もできるように思います。

「頭でわかっている」という言葉は

「私は行動していません」というのと

同じ意味だと気が付いてから

「頭でわかっている」という言葉は

使えなくなりました。

「わかった」「理解した」「できた」

「知っている」など

同じことを表現していても言い回しが違っていたり、

同じ言葉でも全く意味が違ったり、

意味を伝える側も語彙が必要ですね。

 

「あたまではわかっているとは?」

 

 

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この記事を書いた人

森澤勇司(もりさわゆうじ)
能楽師小鼓方 1967年東京都生まれ。 テンプル大学在学中に見たこともない能楽界に入門し32歳で独立。 1500番以上の舞台に出演している。 43歳で脳梗塞で入院、 退院後、うつ状態克服のため心理学、脳科学を学ぶ。 復帰後は古典的な能楽公演を中心に活動している。 著書『ビジネス番「風姿花伝」の教え』 明治天皇生誕150年奉納能、 映画「失楽園」、大河ドラマ「秀吉」に 能楽師として出演。 2014年 重要無形文化財能楽保持者に選出される