明治35年 雑誌「能楽」
明治から大正まで発行されていた雑誌「能楽」の復刻版全部で36巻届きました。
図書館で借りて断片的に読んでいましたが、思い切って入手しました。届いてから面白くてひたすら読んでいます。
ということで3日で通読。索引の感もあるのですが実際に目を通しておかないと何がどこに書いてあるか頭の中の検索エンジンに入ってきません。広告も興味深いものがありました。
現在の職業は10年後には6割なくなるという話もあります。実際に100年前の写真などを見ると交通手段に馬や人力車が使われています。すでに東京では移動に馬を使っている人はいませんから自動車、電車に移動手段は変わっています。ただ、人の求める欲求の枠組みというのは時代が変わってもあまり変わりません。
例えば「移動」ということに注目すれば馬や人力車はありませんが、タクシーやバス電車など「移動」という手段が変わっただけで目的は変わるものではありません。
お土産用の広告も「林檎」というのがありました。いまなら「スィーツ」という枠組みでしょうか。現代では林檎はおみやげの主流ではありません。
人の求める枠組みというものを読み解くためにも過去の雑誌広告は面白いものがあります。
毛生え薬、声の出る薬、滋養強壮サプリなど製品は変われど、現代と同じようなものが並んでいるのは興味深いです。
感想いただけると嬉しいです
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森澤勇司(もりさわゆうじ)
能楽師小鼓方
1967年東京都生まれ。
テンプル大学在学中に見たこともない能楽界に入門し32歳で独立。
2000番以上の舞台に出演している。
43歳で脳梗塞で入院、
退院後、うつ状態克服のため心理学、脳科学を学ぶ。
復帰後は古典的な能楽公演を中心に活動している。
著書『ビジネス番「風姿花伝」の教え』
明治天皇生誕150年奉納能、
映画「失楽園」、大河ドラマ「秀吉」に
能楽師として出演。
2014年 重要無形文化財能楽保持者に選出される
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