「気づいたこと」ではなく「できたこと」を記録する

森澤勇司です。稽古を始めたばかりの方には稽古の記録をノートに記録することをおすすめしています。

ただただ、たくさん書くのではなく「できたこと」を「ひとつ」これだけです。

「できないこと」をいくら記載しても、なにもできるようになりません。

大事なこと以外は忘れ去る心の鍛錬も必要です。

とかく世間では「気づき」ということは大切です。

これはかなり上級で「きづき」の先に何かしている人にとっては気づきはものすごく大切です。

変な例かもしれませんが「ズボンのジッパーがあいていた」こんなことを例えてみます。

◆何も気づかないでいる、特に氣にもしていない

外から見ればすぐわかることも本人が自分で気づいて修正するということは不可能です。

なぜなら気づいていないので直し用がありません。ただジッパーを閉める技術が本人にないわけではありません。気づいていないから直せないという状況です。

◆気づく

ジッパーが空いていることに気づいたら、それをそのままにしてシェア、共有することはなんの意味もありません。

日常生活で気づけばこっそり修正するものです。

◆できたこと

何ができたのか。ズボンが履けた。ジッパーを閉められた。人によっては、開いていたジッパーをすぐに閉めることができた。どんなことでもいいので些細な事をかきとめることが大切です。

そこで、ジッパーは幼稚園の時から閉められる、たまたま空いていただけ、できたことにはならないというような難しいことなく「できたこと」を「ひとつ」記載していくことで長期に高い課題に取り組むことができます。

些細なことは、実は重大なことが多く、その重大なことを「些細なこと」と捉えてしまう方はかなりの時間をかけても、もしかしたらできないことを「頭でわかっている」と言い続けてできないまま一生終わってしまうかもしれません。

「鼓が持てた」「手が動かせた」「ひとつ気持ち良い音がなった」などはっきりとできたといえる「できたこと」の記録は後の自分のために非常に大切な習慣になります。

「気づき」と「できたこと」は全く違います。気づいた先に何をしたのか。「ジッパーが空いていることに気づきました。」いまも開けっ放しならそうかもしれませんが、そのあと閉めたなら、「ジッパーを閉めた」というできたことに焦点をあてるべきです。ですから気づきをいくら書いたとしてもその先にある「できたこと」が記載されていないと何をしたのかしていないのか。それすらも時間が経てばわからなくなってしまいます。

「気づき」やできていないことは誰でも宇宙ほどありますから頭を使わなくてもすぐに思いつくことです。できたというと横柄に思われるのではとか、謙遜しないといけないとか、それと「できたこと」に焦点をあて書き留めることは全く別のことです。積極的に「できたこと」に焦点を当てるようにしてみましょう。

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森澤勇司(もりさわゆうじ) 能楽師小鼓方 1967年東京都生まれ。 テンプル大学在学中に見たこともない能楽界に入門し32歳で独立。 2000番以上の舞台に出演している。 43歳で脳梗塞で入院、 退院後、うつ状態克服のため心理学、脳科学を学ぶ。 復帰後は古典的な能楽公演を中心に活動している。 著書『ビジネス番「風姿花伝」の教え』 明治天皇生誕150年奉納能、 映画「失楽園」、大河ドラマ「秀吉」に 能楽師として出演。 2014年 重要無形文化財能楽保持者に選出される

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