日本書紀 完読会 20週目 感想
82−117
神功皇后から百済、新羅の朝鮮半島の記述が続く。激しい気性の天皇のような記載が続いた。それでも崩御の際の心配事によると国のことを第一に考えていた一途さが感じられる。
何事においても後継者は公益性を考えられる人でなくてはならない。私利私欲が含まれた人物が上に立つと社会が乱れるのは古今東西どこでも変わらないだろう。
天皇崩御ののち蝦夷の反乱が起きる。この頃から数100年にわたり蝦夷との抗争が続く。どこかで和解するアイデアのある人はいなかったのだろうか。
御代は変わり22代 清寧天皇になる。生まれながら白髪は単純に白かっただけなのかアルビノのようなじょうたいだったのか。それとも外国人の遺伝子がはいっていたのか。
星川皇子は雄略天皇紀に続き権力欲が描かれる。以前は何かの能力で自分がトップに立つことも頭に浮かんだことがあった。今はリーダーは推されてなる人が1番良いと思うようになった。何事も適材適所が好ましい。
この御代も権力争いの殺し合いがある。国民のためというのがどこまでの犠牲の上に成り立つものなのか。結局は誰かの権力欲が成就されるまで争いは続くのではないだろうか。
丹比高鷲原陵に葬り祀るときの隼人は食物を与えても受け付けず7日目になくなったという記述がある。これは本当に意思なのだろうか。嘆きの果てに餓死というのは自分の意思とは思えない。
その後、犬、馬、もてあそび物はなぜいけなかったのか理由を知りたいところ。
海外交流も盛んな様子も記載されている。ちょうど今上天皇の昼食会で日本酒で乾杯の報道があったばかりなのでこの時の酒はなんだったのか興味が湧く。
蝦夷、隼人が帰属した記載もあるがこれは一部であってまだまだ民族間の抗争は続いているのだろう。
23代顕宗天皇の御代の記述になる。万世一系といっても愛に包まれた家系ではなく権力争いが同族間だったから一系になっているというのが愛国美談好きの人には否定される部分かもしれない。
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