神と仏のちがいとは【養老】
能「養老」とは岐阜県にある瀧の名前です。東京では居酒屋の名前の方が有名かもしれません。
その昔、滝の水を飲んだ人が若返ったという噂が広まりました。そこで雄略天皇のお使いが派遣されるところから能は始まります。
瀧のある場所に到着し、そこにいた老人と若者に効果を聞きます。疲れが取れ、夜、物寂しくなく、ゆっくり眠れ、起きたら元気になる。そして普通に暮らしてれば寿命も伸びる。
能「養老」の後半は山の神が登場します。山の神=楊柳観音(ようりゅう)とも言われる。
山の神は神か仏か?
この能の中で「水波の隔て」と言いわてれます。
水と波の違い波と水は切り離せない。水がなければ波も起こりませんし波は水そのものでもあります。こういう表現を聞くと神と仏どちらが水でどちらが波なのかと考え始める人も出てきます。個人的には時と場合によって入れ替わるものだと思っています。そして違いを説明するための例えですからどっちがどっちというものでもないのかとも思います。
このブログも100日チャレンジとしてはじめてただいま12日14記事目です。内容はともかくまずは頭の中をどんどんアウトプットして出していくことを目的にしています。堰き止めていたダムを開放したようなスッキリ感があります。また古い価値観をアウトプットしていくことで新鮮な情報が入ってきます。これこそが自分にとっては養老の瀧ではないかと感じています。
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森澤勇司(もりさわゆうじ)
能楽師小鼓方
1967年東京都生まれ。
テンプル大学在学中に見たこともない能楽界に入門し32歳で独立。
2000番以上の舞台に出演している。
43歳で脳梗塞で入院、
退院後、うつ状態克服のため心理学、脳科学を学ぶ。
復帰後は古典的な能楽公演を中心に活動している。
著書『ビジネス番「風姿花伝」の教え』
明治天皇生誕150年奉納能、
映画「失楽園」、大河ドラマ「秀吉」に
能楽師として出演。
2014年 重要無形文化財能楽保持者に選出される
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