日時の決まってない約束を守る人、守らない人
日時のハッキリしてない約束を守れる人
今日の朝活でよんだ『古事記』に言いつけを守って80年過ごした女性の逸話がありました。
日々、待合せでも貸し借りでも小さい約束をたくさんしています。
手帳に書くことも自分との約束。双方が忘れてしまったら約束はなかったことになります。
言われたことを80年信じているのは特殊な例だと思います。
日時がハッキリしていない約束を守る人、守らない人は現代にも通じ、日常でもよくあることだと思いました。
🙆♂️赤猪子(あかいこ)の逸話
ワカタケル命(雄略天皇)が奈良県の美和川(今の初瀬川)にやってきます。河原で洗濯をしている少女に出逢います。
美しいその少女に尋ねます。
「汝は誰が子ぞ」
その少女は答えます。
「己が名は、引田部(ひきたべ)の赤猪子(あかいこ)といふ」
と名乗ります。大神神社の巫女です。
ワカタケル命は少女にいいます。
『汝、夫に嫁はずあれ。今、めしてむ』
▶︎「結婚しないで待ってなさい。迎えにくるから」
そう伝えて宮に帰っていきました。
その赤猪子は、ワカタケル命をまち80年経ちます。
すでに年老いてしまった赤猪子は命が尽きる前にワカタケル命に自分の気持ちを伝えたいと思います。
そしてたくさんの贈り物を準備し宮に向かいます。
赤猪子にあったワカタケル命はいいます。
「汝は誰が老女ぞ。何の由にか参りつる」
赤猪子は何年何月に迎えにくると云われて待っていたことを伝えます。
そしてワカタケル命はおおいに驚きこう言います。
「吾は既に先の事を忘れぬ」
▶︎覚えてないけど、、、
志をもって待っていてくれたことはありがたいものの、、もう年老いた老婆を后にすることもできない。
そして歌を贈り多くの財宝を老女に与え家に返します。
何気なく言ったことや言われたこと、相手は全く覚えてないのに自分だけが信じて待っている。
この逸話から感じることは人それぞれです。流石に国王に直接LINEで確認はできないかもしれませんが、、
連絡の取れる相手なら「あの約束はどうなってますか??」
すぐに確認するのがお互いのためです。
ハッキリしたアポイントや約束を忘れても、確認されれば思い出すことはあります。
そして、ハッキリ日にちを決めていない約束を守る人と守らない人がいます。
「こんど、いくね〜」といってほんとに来てくれる人、
「こんど、いくね〜」と社交辞令でいってすぐに忘れてしまう人、
こうした、日にちや時間をハッキリ決めてなくても、それを約束として実行する人は信頼される率が高いです。
とくに実行しなくてもなんとも思われないかもしれません。
とはいえ、日時をハッキリ決めていない約束の取り扱いは、自分の取り扱われ方にも通じるものだと感じる朝でした。
※画像は早朝の大神神社の大鳥居と三輪山です。
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