目的次第で内容が変わる

目的の違いで内容が変わる

朝活は本日より再開『続日本紀』光仁天皇、『日本書紀』景行天皇、『聖書』読了

昨日、安土城跡、彦根城の天主までダブルで登って体バキバキです。

そして朝読んだ光仁天皇の時代には地方長官の税金の中間搾取のこと、合わせて読んだ『日本後紀』には開運グッズの禁止令など興味深い記述が満載です。

今日読んだところで目を引いたのは伊勢神宮の移転のところ。

言葉が同じでややこしい
現在の内宮は渡会宮(わたらいのみや)と呼ばれていました。(今の外宮の場所)それがうつされて現在の内宮の場所になっている。今は渡会宮といえば外宮のことをさします。

昔の文献を読むときと現在と言葉が同じで指し示すものが違う。ここ混乱するところです。

伊勢神宮の事をネットで調べると2000年同じ場所に鎮座しているという内容が出てきます。「伊勢」という範囲内では同じ場所なので柔軟に意味を受け取る必要がありますね。言葉は伝え方によって受ける印象や解釈が変わってしまいます。

全部読んでみるとわかるのは『日本書紀』『続日本紀』のような国史と神社で出している情報は同じではないという事。

私も読む前は神社で出している情報は『日本書紀』によるものだと100%信じてました。

1、2回通読してから「あれ?もしかして違うのかな??」くらいになりそれ以後は元情報と発信されている記事の違いを比較できるようになりました。

10回以上読んでから「これはこれ」と割り切れるようになりました。

聖書も4月1日から読みはじめ本日読了、11月1日から2周目に入ります。

こちらも通読してみるといかに情報は編集されているかがわかりました。

イエスキリストが磔にされるのご新約聖書のクライマックスかと思いきや全く違う。そこから後がかなり長い。

『日本書紀』『聖書』ともに不思議だと思うのは戒律を破った時の罰則がほとんど語られない。

以前はなんで美談ばかりに編集して事実を勘違いさせるような情報を押し付けるのかと思っていました。

通読するとそこは少し変わって目的の違いを感じるようになりました。

いい話、元気になる話を届けたい人は善意でいいところだけ選んでいるのでしょう。

個人的には都合の悪い事、罰則、かつて起こった問題と終着点などに興味があります。

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宝亀十一(780)年二月一日

神祇官が次のように言上した。
「伊勢大神宮寺は先に祟りがありましたので、⭕️他の場所に遷し建てましたが(度会郡から飯高郡度瀬山房に移建した。宝三年八月六日条を参照)、今も神郡(多気郡)に近いので祟りがまだ止みません。よって、飯野郡以外の都合のよい地に移建したいと思います」と。
天皇はこれを許可された。

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宝亀三年(772)八月六日

天皇は難波内親王の邸宅に行幸した。
この日、異常な風雨があって、木を根こそぎにされ家屋が壊された。これを占ってみると、⭕️伊勢神宮の月読神の祟りであると分かった。そこで、毎年九月に、荒祭神(天照大神の荒魂を認る。大神宮の北二十四丈にあるとされる)に準じて、月読神に馬を奉納することにした。また荒御玉命(荒祭神に同じ)・伊佐奈伎命・伊佐奈美命を官社(神祇官が幣席を奉る神社)に入れた。⭕️また度会郡の伊勢神宮寺を飯高郡の度瀬山房(不詳)に移した。

※画像はAIで生成しました。

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森澤勇司(もりさわゆうじ) 能楽師小鼓方 1967年東京都生まれ。 テンプル大学在学中に見たこともない能楽界に入門し32歳で独立。 2000番以上の舞台に出演している。 43歳で脳梗塞で入院、 退院後、うつ状態克服のため心理学、脳科学を学ぶ。 復帰後は古典的な能楽公演を中心に活動している。 著書『ビジネス番「風姿花伝」の教え』 明治天皇生誕150年奉納能、 映画「失楽園」、大河ドラマ「秀吉」に 能楽師として出演。 2014年 重要無形文化財能楽保持者に選出される

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曲目目次

あ行 か行 さ行 た行 な/は行 ま/や/ら行
(あ)
藍染川

葵上
阿漕
芦刈
安宅
安達原
敦盛
海士
海人
嵐山
蟻通
淡路

(い)
碇潜

生田敦盛
一角仙人
井筒
岩舟

(う)
鵜飼

浮舟
雨月
右近
歌占
善知鳥
采女

梅枝
雲林院
(え)
江口

江野島

烏帽子折
絵馬
(お)
老松

大江山
鸚鵡小町
大社

小塩
姨捨
大原御幸
小原御幸
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大蛇
(か)
杜若

景清
花月
柏崎
春日龍神
合浦
葛城
鉄輪
兼平
賀茂
通小町
邯鄲
咸陽宮
(き)
菊慈童

木曾

清経
金札
(く)
草薙
国栖

楠露
九世戸
熊坂
鞍馬天狗
車僧
呉服
黒塚

(け)
現在七面

源氏供養
玄象
絃上
月宮殿

(こ)
恋重荷

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皇帝
高野物狂
小鍛治
小督
小袖曽我
胡蝶

(さ)
西行桜
逆矛

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実盛
三笑

(し)
志賀
七騎落
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舎利
俊寛
春栄
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鍾馗
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猩々
正尊
白鬚
代主

(す)
須磨源氏
隅田川
住吉詣

(せ)
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善界
是界
是我意
関寺小町
殺生石
接待
蝉丸
禅師曽我
千手

(そ)
草子洗小町
草紙洗
卒都婆小町
(た)
大会
大典
大般若
大仏供養
大瓶猩々
第六天
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高砂
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忠信
忠度
龍田
谷行
玉鬘
玉葛
玉井
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(ち)
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(つ)
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(て)
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(と)
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東方朔
東北
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鳥追
(な)
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難波
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(に)
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錦戸
(ぬ)

(ね)
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(の)
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白楽天
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芭蕉
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(ひ)
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檜垣
雲雀山
氷室
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(ふ)
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二人静

藤戸
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(ほ)
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(ま)
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枕慈童(カ
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満仲
(み)
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三輪
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(め)
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(ら)

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(り)
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(ろ)
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