原典を読んでみてわかること

原典を読んでみてわかること
朝活は『吉田松陰全集』『史記』『聖書』
やはり原典を読まないとわからないこと印象操作されていることをまた再認識しました。
今朝は吉田松陰の著作から『猛省録』『将及私言』『急務條議』『海戦策』『急務策』『幽囚録』と時間を延長して通読しました。要点をまとめた短い文章なので通して読むことができます。
黒船で密航しようとしたことはインターネットの情報をざっと見ると向学のために外国に渡ろうとしたというのが定説です。
実際に長州藩への進言を読んでみると全く違う印象です。簡単に言えば外国は日本の傘下に入るべき、そのためには軍備を強化すべき。無謀な戦いをしないために外国の地形情勢を知る必要があるというような黒船やアメリカに対してはかなり強い敵意が綴られています。
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『ペリー提督日本遠征記』
甲板に着くと、士官が提督に二人の日本人が現れたことを報告した。提督は通訳を送り、二人と話し合い、不意の訪問の目的を聞き出させた。彼らは率直に、自分たちの目的は合衆国に連れていってもらうことであり、そこで世界を旅して、見聞したいという願望を果たしたいのだと打ち明けた。
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もし提督が、自分の感情の赴くままに自由に事を進めてよいと思うのであれば、アメリカ人が日本に現れたために刺激され、自由な好奇心を満たしたいとの一心から、日本を脱出しようとしたらしい哀れな日本人を、喜んで艦内にかくまってやっただろう。しかし、曖昧な人道心より高度な考慮を必要とする問題があった。ひとりの人民の逃亡を黙認することは、日本帝国の法律に背くことであり、すでに多くの重要な譲歩を意に背いて行った国の規範をできる限り顧慮して従うことが、唯一の正しい政策だった。日本帝国では死罪をもって自国民が外国に赴くことを禁じている。
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ペリーは残された手紙など見ても家族思いで愛国心のある誠実な人物という印象です。それなので報告されたこと本人が言ったことはそのまま信じようとするスタンスがあったように思います。
乗員は全てがそういう人ではありません。同遠征記には下記の記述も続きます。
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『ペリー提督日本遠征記』
二人の日本人が自ら述べた説明を疑う理由はないにしても、彼らが主張する動機とは別の、もっと不純な動機が働いていた可能性もある。それはアメリカ人の節義を試す
策略であったのかもしれず、そう思った者もいたのである。
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これに関しては『幽囚録』の中で吉田松陰はこう語っています。
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『幽囚録』
軍の間(スパイ)を用ふるは、なお人の耳目あるが如し。耳なくば何を以て聴かん、目なくば何を以て視ん。軍に間を用ひずんばなんぞ独り視聴のみならんや。我れ固よりこれを用ひ、彼れまたこれを用ふること軍の常なり
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ペリーよりも乗組員の危惧のほうが正解とも見えます。
実際、吉田松陰は向学のために外国に出たくて取り調べのためにスパイは大切じゃないかと説いたのか。
はたまた、敵国討伐のためのスパイとして「勉強したい」と言ったのかその真実は本人にしかわかりません。
ただ残された記録には矛盾する逆のことが記載されている。
近代の教育者として奉られてしまった吉田松陰は向学のために外国に行きたかったという記録の真偽しかわかりません。
こうした多様な記録は後世の人がこうあってほしいという人物像を作るには好都合です。
吉田松陰という人も水戸光圀と水戸黄門ぐらい理想と実像のギャップが激しい人物です。
※100日チャレンジ91日目でブログ記事100記事になりました。
※画像はペリー記念公園です。
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