変わらない通説

朝活は『吉田松陰全集』『史記』『聖書』
今朝は、いくら原典があってもなかなか通説は変わらないもの、、ということを実感する朝でした。
吉田松陰の遺稿を読んでいると黒船に向かったのは諜報活動のためと書き残されている。それでも松陰先生は向学のために外国にわたろうとしたという通説は変わることがない。
以前、『日本書紀』を中心に日本の成り立ちを伝える時間をいただいたことがあります。終わった後の乾燥に「今日の『古事記』は面白かったです」という感想をいただき一気にやる気は喪失したのでそれを機におこもりズーム活動に切り替えてしまった。
『古事記』というのも不思議な書物で特別な解釈を入れない口語訳でも主要なところは『日本書紀』の記述になっている。
これは原文を見てないとわからないところです。
おおよそ初代天皇の即位のところは『古事記』の記述ではなく『日本書紀』に入れ替わるのがお約束のようになっています。
なんか神話っぽいのは全部『古事記』というイメージなのかもしれない。
さまざまな世間に広がっている通説は固定されてしまってなかなかひっくり返ることはない。
日本の歴史に関することも新発見があっても広まらない。
桜田門外の変でもピストルで撃ったという調書があったとしても映画やドラマの雪の中でカゴが襲撃されるような描写が通説になっている。
自分一人の頭の中は入れ替えられますが通説が変わるのはさまざまなタイミングによるもののようです。
平安時代に変わったもの、江戸時代に変わったもの、明治に変わったもの、戦後変わったもの
これも記録とは別の通説先行があります。まだまだ少数だとは思いますが、原典に興味のある人と繋がりたいものです。
※画像は朝のトレーニングコースです。
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森澤勇司(もりさわゆうじ)
能楽師小鼓方
1967年東京都生まれ。
テンプル大学在学中に見たこともない能楽界に入門し32歳で独立。
2000番以上の舞台に出演している。
43歳で脳梗塞で入院、
退院後、うつ状態克服のため心理学、脳科学を学ぶ。
復帰後は古典的な能楽公演を中心に活動している。
著書『ビジネス番「風姿花伝」の教え』
明治天皇生誕150年奉納能、
映画「失楽園」、大河ドラマ「秀吉」に
能楽師として出演。
2014年 重要無形文化財能楽保持者に選出される
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