毒親、親ガチャの顛末
クソババー、毒親、発言の結末
朝活で『源氏物語』『古事記』『聖書』を読んでいます。毎日、内容を知っていても実際に言葉に触れていると常に疑問や発見があります。
本日は出エジプト記Exodusの中の言葉を深掘りしました。
▶︎自分の父あるいは母を呪う者は、必ず死刑に処せられる。
出エジプト記 21:17 新共同訳
英語で見るとこんな言葉になっています。
▶︎Whoever curses his father or his mother shall be put to death.
Exodus 21:17 ESV
cursesは「呪う」というと黒魔術の儀式か呪文を唱えるのかと思ってしまいますが、、
cursesは「悪態をつく」「貶める」というのも含まれています。
親の悪口、クソババーやクソ親父、毒親、ドリームキラー、貧乏だった、遊んでくれなかった、虐待されたこと、、、名誉を損なうこと
そんなところまで広げてみると死刑にならないまでも
「親を下げるものは社会的にうまくいかない」
ということを記しておくことが1番自分に役に立つのではないかと思いました。
話変わって能の中に蘭曲、乱曲という特別な謡があります。
この乱曲のひとつ「玉取(たまとり)」の中に四つの恩が語られています。
冒頭に犯罪と成功の元になるものが語られます。
「邪見(じゃけん)偸盗(ちゅうとう)は貧困の因縁。慈悲、惻隠は富貴栄華の基とかや」玉取より
「世に四恩あり。天地の恩、国王の恩、衆生の恩、父母の恩、中にも重きはこれ、父母の恩とかや、、、、」玉取より
と続きます。
「無上世尊もその昔、阿難に対しおはしまし。恩重経を説き給ひ」玉取より
ブッダも弟子アーナンダに「恩重経」を説いたという言葉が入っています。
この文章を見た時、この中身ってなんだろう、、、と思って「恩重経」を入手して読んでみました。
父母に対しての十の恩が説かれています。
①懐胎守護(体の中で育ててくれる)
②臨生受苦(出産の痛み)
③生子忘優(死者が生き返ったように生まれたことを喜んでくれる)
④乳哺養育(容姿が悪くなるリスクをおって育ててくれる)
⑤廻乾就濕(おねしょをしても乾いたところにうつしてくれる)
⑥洗灌不浄(排泄物を綺麗にしてくれる)
⑦嚥苦吐甘(不味いものを自分が食べ美味しいものを子に与える)
⑧為造悪業(子に気づかせるために悪者になる)
⑨遠行憶念(離れていても心配している)
⑩究竟憐愍(生きても死んでも子の身代わりになろうとする)
偽経とも言われていますが、仏典の成立の真偽はともかく江戸時代には存在があり、現在でも一部の宗派で使用されています。
こうしてみると能「玉取」の冒頭にあるように「邪見(じゃけん)偸盗(ちゅうとう)は貧困の因縁。慈悲、惻隠は富貴栄華の基とかや」
「毒親」「親ガチャ」という邪見は『聖書』の記述と合わせて見ても社会的にうまくいかない因縁になっているようにも思えてきます。
邪見というのは言い換えると「被害者意識」でもあります。
いやいやそんなことはないという意見もあるでしょうがひとつのものの見方として頭に浮かんだことをここに残しておきます。
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