【数学を使わない数学の講義】小室 直樹 著
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毎日1分!朝活読書。
vol.309 2011年7月20日配信
『数学を使わない数学の講義』
小室 直樹 著
WAC
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『技巧を駆使しなくても、数学の本質(論理)を
理解することによって「数学的発想」を持つことが出来る。
何よりも、この事が大切なのだ。』
小室 直樹(1932~2010)
▼「契約書みてみましょう?」
数字や計算などが出てこない、
数学的な考え方で世の中を見ると
どう見えるかということが
解説された一冊です。
宗教戦争が起きてしまう理由、
契約の感覚、基準を持たない国
など普段の生活では意識しない点に
新しい視点を与えてくれる内容です。
特に日本人が契約という感覚を
もっていない実例は気にしたことが
ありませんでした。
日本の契約書は約束が書いてあっても
違反の際には相互の話し合いや
法的に云々とかいてあり、即座に違反の制裁には
ならない効力のない物だと著者は語っています。
また諸外国の結婚制度についても
言及し、日本は一夫一婦制であるはずなのに
愛人、内縁など婚姻関係を結ばない夫婦が
世間的に認知されている不思議な
国だとも指摘しています。
神との契約が有り、欲望に負けて破ってしまう
外国人に比べ、そもそも破るべき規範のない
日本人は後ろめたさもなく団体で売春ツアーを
していたりすることも指摘しています。
また所有の概念もあいまいで、
人からもらったら自分のものだから
何に使っても、いつ売っても構わない、、、
とはならない日本人特有の所有感覚も
分析しています。
著者の意見をもとに自分自身の
基準を明確にしたい方におすすめです。
是非読んでください。
_____
▼編集後記
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
今日もありがとうございます。
森澤勇司です。
日本にいるだけだと
普通だと思っていても外側の国から見ると
奇妙な事は多いのだということが
確認できました。
契約という意識は日本にいただけだと
一生、実感することのない感覚かもしれません。
警察が裁判所の役割をしているという
章の内容は納得できる内容でした。
「言わなくても分かる」という
ところで基準を曖昧にぼかしながら
何かするというのも基準をハッキリ
作らない日本人の特徴ですね。
「契約書見てみましょう?」
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