古事記完読会 6週目感想
6①鵜葺草葺不合命の誕生
②鵜葺草葺不合命の系譜
中つ巻
◆神武天皇
③東征
④ 五瀬命
⑤熊野より大和へ
⑥久米歌
彦ホホデミ尊は幼少から親しんだ話であるが人格者というよりは古代の田舎の兄弟という印象が強い。狩猟をしているということの印象かもしれない。その後の鵜葺草葺不合命も叔母と結婚。後の天皇の立后にも影響した神話なのだろう。
またその後の四兄弟も『日本書紀』の4兄弟の誕生とリンクしているように思える。
稲冰命は蛭子のような存在だろうか。ほんとに古事記はザック支している話が多い。おおよそ事情を知っている人同士が隠語で会話をしているような印象がある。『日本書記』のように入水したことの比喩だろうし経緯はもっと吹くっ雑なものだったのだろう。
また熊も本当に出てきたかもしれないが熊襲のような比喩なのかもしれない。
佐士布都神→布都御魂は経津主神を彷彿とさせる。日本書紀登場しても古事記に登場しない神は多い。当然ながら記述を揃えて統一することはないだろう。現代のニュースでも放送局やメディアで登場人物のチョイスが違うことがある。書いていないからと言って存在がないということにはならない。
本日は横浜能楽堂で東大寺の声明をきいた。これがお経と言われても知らない人はピンとこないかもしれない。久米歌の戦慄やどんな楽器が使われていたのか聞いてみたい。
兄猾、弟猾の逸話があるが、後々、景行天皇時代のイチフカヤ、刺領布のような天皇に基準しつつも身内を裏切るものを処刑するほど憎むようなことではなく基準したものは肯定するような書き方が割れている。この頃の日本の常識は今とはだいぶ違うのだと思う。今週もありがとうございました。
感想いただけると嬉しいです
The following two tabs change content below.
森澤勇司(もりさわゆうじ)
能楽師小鼓方
1967年東京都生まれ。
テンプル大学在学中に見たこともない能楽界に入門し32歳で独立。
2000番以上の舞台に出演している。
43歳で脳梗塞で入院、
退院後、うつ状態克服のため心理学、脳科学を学ぶ。
復帰後は古典的な能楽公演を中心に活動している。
著書『ビジネス番「風姿花伝」の教え』
明治天皇生誕150年奉納能、
映画「失楽園」、大河ドラマ「秀吉」に
能楽師として出演。
2014年 重要無形文化財能楽保持者に選出される
最新記事 by 森澤勇司 (全て見る)
- 日本の成り立ちアーカイブ - 2024年6月4日
- 日本書紀 完読会 38週 感想 - 2024年4月21日
- 20240414 日本書紀完読会37週目 - 2024年4月14日
- 日本書紀 完読会 35週目 - 2024年4月14日