清いものと汚れたもの
今日の朝活は『日本書紀』のはじめ。『聖書』はレビ記
短い時間ながら発見の多い時間です。
いつも思っていたのですが、別々にスタートした全く違う本であるのになぜかテーマが共通する。
以前はシンクロと思っていましたが善悪や清い汚れのことが言葉を変えて語られていますから、どこを開いても共通な部分があるのは当然のことだと改めて思いました。
例えていうなら『ゴルゴ13』と『ドラえもん』を同時に読んで開いたら「コマ割りに絵が書いてある!!シンクロ!!」と喜んでいるような状態です。
その中でも本日は「汚れ」と「清い」が共通のテーマでした。
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「わたしはあなたたちの神になるために、エジプトの国からあなたたちを導き上った主である。わたしは聖なる者であるから、あなたたちも聖なる者となりなさい。 以上は動物、鳥類、魚類、および地上を這うすべての生き物についての指示であり、 汚れたものと清いもの、食べてよい生き物と食べてはならない生き物とを区別するためである。」『聖書』レビ記 11:45-47 新共同訳
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映画などでモーセの海が割れるシーンが有名です。その後に「主」からの神を祀る場所の設営や材料、どんな時にどんな捧げ物をするのかの指定、食べていいものと悪いもの、汚れたものと清いもの、、事細かに延々と続きます。
昨日、外国人だけの勉強会に紛れ込みました。友人が日本語でかるく通訳してくれました。
そこで『聖書』に関する質問をされました。
「アロンって誰?」
ちょっとまえなら英語も『聖書』もわからず珍紛漢紛ですが。
「モーセの兄弟!!」
ここは自信を持って答えられました。なぜかといえば、その日の朝、読んだところだからです。
抜き打ちでしたが、、今の歳になって試験の山が当たったような感覚が味わえたことが新鮮でした。
と話がそれましたが、、、
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「それ清陽なるものは、たなびいて天となり、重く濁れるものは、淹滞(つづ)いて地と成るに及びて、精妙(くわしくたえ)なるが合へるは搏り易く、重く濁れるはかたまり難し。故、天まず成りて、而して地のちに定まる」『日本書紀』
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そして『日本書紀』の冒頭部分です。日本で神話が映画になっているのは東宝1000本記念でつくられた『日本誕生』くらいでしょういか。『聖書』由来の映画は多い割に日本神話のヒット映画は聞いたことがありません。
そんな映画があったとすれば、天地がドドド、、と分かれていく冒頭から始まりそうなイメージがします。
この「天」「地」、『古事記』では『乾』『坤』という感じがあてられています。
簡単にいえばリーダーとフォロワーです。
公益性のある清い者はリーダーとなり集ることができ、濁った者は塊になりにくい。リーダーがまずできて、そこにフォロワーが集まる。
こうした意味が、天地の開闢の中に込められています。この辺りは口語訳を読んでしまうと消えてしまう意味合いです。
身近なところだとclubhouseがまさにこの天地開闢のようでした。
コロナ禍で混沌とした中、clubhouseのアカウントを作ったひとが何するのかもよくわからずあちらこちらの開いているルームに入っていきます。
しばらくすると自分のテーマでルームを開く人ができてきてリーダーとなり、そこに集まる人がフォロワーになってきます。
「天まず成り、つづいて地かたまる」という状態です。
そして統治の仕方を覚えた人が新しくルームを作り、問題が起こったところはうまく乗り越えたり、存続したり色々な道をたどります。
まさにこの状態が天地開闢の喩えるところです。単純なSFではありません。
そして『日本書紀』は前編通して共通している法則があります。
「精妙(くわしくたえ)なるが合へるは搏り易く、重く濁れるはかたまり難し。」
澄んで細やかなものは高く羽ばたき仲間を見つけ、重く濁ったものはかたまりにくい。
現代の映画でも盗賊は仲間割れがつきものです。
「地」が地面ならかたまりやすいものですがここでいう「天地」の「地」は例えであって実際の地面でない意味も含まれます。
動機が不純なものは集まってもすぐに分裂します。
仲間割れや分裂が起きているときは、その団体や自分自身が「重く濁れる」状態になっていないか見直しておくと致命的な事故を起こさずに済みますね。
つづいて、、、日本的「思考」と「行動」の捉え方、をまとめようと思いましたが長くなるので好き時にまとめようと思います。
※画像はAIで生成しました。
※100日チャレンジがひとつは71日め、もう一つが16日目に成りました。#本田健 さんの提案する #ハッピーライティングマラソン にも参加しました😃テーマがでたらFacebookとブログに記載予定です。あたたかいコメントお待ちしています。(ご鞭撻不要です)
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