ら抜きの殺意
- ら抜きの殺意/永井 愛
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あなたもできる!朝活読書。
vol.243 2011年5月15日配信
『ら抜きの殺意』
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▼《1》今日の一言
▼《2》今日の一冊
▼《3》編集後記
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▼〈1〉今日の一言 #243
「あなたにとって弱みとは?」
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▼〈2〉今日の一冊
『ら抜きの殺意』
永井 愛 著
而立書房
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著者 永井愛さんは1951年生まれ。
桐朋学園大学演劇専攻科卒、
劇団二兎社の主宰者です。
1997年12月5日~11日まで
紀伊国屋サザンシアターで上演された
舞台の台本です。
●この本を一言でいうと
「宗論」です。
●おすすめのポイント
上演台本ですから完全に話し言葉です。
通販会社「ウェルネス堀田」を舞台にした
「ら抜き言葉」によって起きる人間模様を
えがいたお話です。
「ら抜き」に敏感に反応するアルバイターおじさん
海老名さん、なんでも「お」「ご」を付ける
遠部さんなど個性的なキャラクターが
登場しそれぞれの言語観を主張します。
舞台を想像しながら読んでも楽しめますし
身近な人を重ね合わせても
面白いと思います。
著者 永井さんはこう語っています。
”敬語はしょっちゅう間違えてつかい、
時々の流行語は
面白がって取り入れてきた私が、
「ら抜き言葉」にだけ
抵抗感を覚えるのはなぜだろう。
「ら抜き」言葉は一時的に
やって消えてゆくような
ものとは違う。多くの人がごく自然に
受け入れつつある言い回しの変化である。”
この戯曲の中で起きていることは
社会の縮図かもしれません。
ぜひ読んでください。
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▼〈2〉編集後記
今日もありがとうございます。
森澤勇司です。
先日バスの中でかなり年配のご夫婦の
後ろに座りました。
「○○ちゃん来週来れるかしら」
「来れないだろー」
こんな会話が聞こえてしまいました。
あと15年もすればら抜きの方が
定番ではないかと予想しています。
「ら抜き言葉ー
かつて誤用とされていた文法の一種」
こんな解説をされる日は
たぶん近いでしょうね。
私たちの孫が小学生になるころには
ら抜きが定番と言うのも
不思議な事ではありません。
それほどに祖父母の世代と私が学校で
受けた教育は変化しています。
「あなたにとって弱みとは?」
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