朝活での『源氏物語』完読会も順調に進み只今「蜻蛉」に入りました。残すところあと一帖「夢浮橋」のみです。 「蜻蛉」の中で宮中に働く女性たちが氷を割ったり手に持ったりしている場面があります。 小宰相「なかなか、もののあつかひに、いと苦しげなり。たださながら見給へかし」 夏の暑い日に超貴重品の氷がやってきますが、後始末など大...
森澤勇司WEB能の曲( 5 )
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観阿弥とキュープラ・ロス 心理学を学んでいるとき人が死を受け入れる5段階に触れることがありました。実際に自分でも人の死に立ち会ってますからピッタリ御段階にはならないだろうとはあ思ってます。 「卒都婆小町」という作品がこの五段階とつかがっている様に感じたお話です。世阿弥の父 観阿弥 作と伝承がある能です。 この卒都婆小町...
この春ばかりの花見の友🌸 4月20日13:00開演「熊野(ゆや)」に出演します。 平家滅亡の時、平家の総指揮をした平宗盛とその愛人 熊野の物語です。 母親が病気だと知らされる熊野 母の看病のために地元に戻りたいと申し出ます。 それを許さない平宗盛。 花見は今年しかできないからと言って車に乗せて花見に出か...
能「熊坂」から頭に浮かんできたことを順番につらつら記録しておきます。 熊坂 大泥棒100人位の盗賊を従えてる人 これは義経が牛若丸と呼ばれていた子どもの頃の話し 大泥棒 熊坂の子孫 熊坂さんにあったことがあります。とある市の市長さんでした。犯罪者も年月経つと自慢になる。これってルパン三世やネズミ小僧次郎吉なんかもそうで...
4月19日11:00より宝生能楽堂にて「蟻通(ありとおし)」勤めます。 蟻通神社の伝説を題材にした世阿弥の作品です。 紀貫之が旅をしていると突然に大雨が降り馬が全く動かなくなってしまいます。 そこに傘をさし松明を持って現れる神職。 「馬で通り過ぎていなら命を取られてましたよ」と告げます。 暗闇の中よくみると鳥居...
今日は朝活で『源氏物語』が「浮舟」、『古事記』の序文を読みました。そこでで話題の共通点が「決められない」でした。能のなかでも男子二人に求婚され、答えを出さなかった人の末路を描いた作品があります。 能は現代の心理学のようなところが多々あります。この『求塚』も現代の心理学に通じると思った作品の一つです。 生きているうちに悩...
昨日「知性の罠」を読みました。エジソンやコナン・ドイル、レイ・クロックなど日本でも有名な人物のエピソードから認知バイアスのことが語られています。最近読んだ本の中でもおすすめの一冊です。 この本を読んで頭に浮かんできたのが鎌倉三代将軍であり28歳で暗殺された源実朝のエピソードです。これは新作能のなかでも上演頻度が高い古典...
能の最後の部分を「キリ」と言います。 能「養老」のキリにはこのような言葉があります。 能「養老」 「君は船、臣は水。水よく船を。浮かめ浮かめて。臣よく君を仰ぐ御代とて幾久しさも盡きせじや盡きせじ。、、、、」 「上澄む時は下も濁らぬ、、、、」 水は穏やは平和の象徴ですから穏やかな方が好ましい。 水が荒れると大ごとです。船...