新嘗祭と冬の寒さの価値
朝活は『法華経』方便品、『日本書紀』皇極天皇、『聖書』エズラ記。毎週日曜日はclubhouse『日本書紀』崇神天皇。
今日印象に残ったのは皇極天皇の御代の異常気象の記録です。
暑い寒いは体調にも影響しますが夏暑く冬寒い事に価値があると感じました。
皇極天皇元年
十月に地震。十一月は雷、十二月も春のように暖かい。
新嘗祭も皇子、大臣、各自、新嘗すというのが興味深いところです。
昨今は新暦11月23日に新嘗祭が行われます。明治の改暦以前は旧11月2番目の卯の日なのでだいぶ時期が違います。
天皇陛下が口にするまで新米は食べないというような主張をする人もいますが、個人の主張なので日本人古来の風習とは別です。
また旧暦で国民に新米が行き渡ってから天皇陛下が新嘗するという主張も個人の人の意見です。
なんか解釈しないと気が済まない人や感動する美談が好きな人が涙流して喜びそうなお話です。
皇極天皇の御代にあるように一緒にいただき豊作に感謝する方が自然な感じがしますね。
特殊な制限よりも保存用の食糧確保や次回の作付に必要な種の確保など農作業が一段落してからでないと労働力が儀式に回らない事情もあったように推測できます。
現代は食糧の長期保存ができるようになりましたから新嘗祭の意味合いが薄くなってます。
冷蔵庫を開ければ毎日が新嘗祭。
この異常気象で保存用の米には影響があった事が予想できます。
秋の収穫の後、冬が冷蔵庫の役割をしてくれる。そうすれば春まで傷まずに保存ができます。
個人的には暖かい方が過ごしやすいですが冷蔵庫がない時代、大量の食糧を長期保存するとなると寒い方がありがたい。
冷蔵庫があると冬の寒さの有り難みは薄いですね。
事の善悪は自分の都合により決まるものだと実感しました。
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『日本書紀』皇極天皇元年
冬十月
癸未の朔、庚寅に地震り雨降る。
辛卯に地震る。
この夜、地震り風ふく。
丙午の夜中に地震る。
この月に夏の令を行ふ。雲無くして雨ふる。
十一月の壬子の朔、葵丑に大雨ふり雷なる。丙辰の夜半に⭕️雷一、西北の角に鳴る。
己未に⭕️雷五、西北の角に鳴る。 庚申に天の暖なること春の気の如し。
辛酉に雨下る。壬戌天の⭕️暖なること春の気の如し。
甲子に⭕️雷一 北の方に鳴りて、風発る。
丁卯に天皇新嘗御す。是の日に皇子、大臣、各自ら新嘗す。
十二月の壬午の朔に天の暖なること春の気の如し。甲申に⭕️雷五昼鳴り。二夜鳴る。甲 午に初めて息長足日広額 天皇の喪を発す。
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『超訳 世阿弥』より
139よい・悪いが決まる要因
本質的にある「よい」「悪い」とはどんな基準で決まるのだろうか。「善悪不二」「邪正一
如」という言葉がある。タイミングによって用事が足りるものを「善」と言い、用事の足りないものを「悪」とする。受け取り手が何かを欲しがる状況はさまざまだ。そして、欲するものが手に入ったもののそれに満足してしまえば、また他のものが欲しくなる。これは人々の中に咲く花である。何をもって真の花と言えるのかといえば、タイミングよく欲しいと思う、そのときこそが花なのだ。『風姿花伝』
※画像はAIで生成しました。
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