国政と不正の歴史
朝活は『法華経』譬喩品、『日本書紀』孝徳天皇、『聖書』ヨブ記
今日、印象に残ったのは大化の改新の後、改化ニ年三月二日の詔です。
三月の癸亥の朔甲子に東国の国司(くにのみこともち)に発せられた詔です。
みんなで力をあわせてよい政治をしようという内容です。
その中に8名の役人のうち6名は法を守っている。2人が不正をしていた記述があります。
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既にして国司、任にまかりて、六人は法を承り、二人は令に違へり。
そしり、誉、各聞ゆ。朕、すなはちかの法、承るをほめて、この令に違へるをにくむ。
おほよそ治めむと、おもはむ者は君も臣もまず⭕️己を正しくして後に他を正せ。もし自ら正しくあらずは何ぞ能く人を正さむ。
これを以て自ら正しくあらざる者は、君、臣と択ばず、すなはちわざわいを受くべし。豈、慎しまざらむや。汝、したがいて正しくはたれか敢えて正しくあらざらむ。
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ヤマトの王さまは神話の時代から代々ずっと裏切りと不正に悩まされています。
天孫降臨に際しては葦原中国に送った使者は、裏切り、裏切りの連続。
天皇暗殺や不正、賄賂政治の腐敗によりできた憲法十七条。
十二条には地方長官になったら税金の中間搾取をしないように記されています。
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十二に日はく、国司、国造、百姓におさめとらざれ。国に二の君あらず。
民に両の主無し。率土に兆民は王を以て主とす。
所任る官司は、皆、これ王の臣なり。何ぞ敢えて公と百姓におさめとらむ。
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天照大神の時代から不正官僚の歴史は続いています。
『日本書紀』『続日本紀』など国史はどんなに読み込んでも資料です。
考古学の証明がないと本当の歴史はわかりません。それでも骨を抜いた魚のような美談ばかりを信じさせるのは無菌状態で育った生物のように弱々しいものです。
4人にひとりは裏切るとずっと記されている日本の公式記録。都合の悪い事を排除するの事と愛国心はすり替えないようにしたいものです。
不正天国の官僚に対してこの言葉が印象的です。
「己を正しくして後に他を正せ」
朝活の感想を稽古の前にまとめました。
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