「訓読」論

九時更新と宣言しているにもかかわらず
お昼になってしまいました。
9時にいらしていただいた
読者の皆様申し訳ありませんでした!
たまに遅くなることがあると思いますが
あたたかく見守ってください。

面白い本なのでじっくり読んでしまいました。

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朝活読書 vol.135  2011年1月27日配信

『「訓読」論』

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◆《1》今日の一言

◆《2》今日の一冊

◆《3》編集後記

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◆〈1〉今日の一言 #135
 
 「越南?」

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◆〈2〉今日の一冊

『「訓読」論』
東アジア漢文世界と日本語

勉誠出版
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12人の執筆者による。
訓読の研究書です。

様々な漢字訓読の問題点が語られています。

「春眠暁を覚えず・・・・・」

漢文というと拒否反応を起こす方でも
この一句は覚えが有るのでは
ないでしょうか。

中国語を学ぶことができる現在
あえて読み下しさらに現代語に訳す
意味が有るのかという話題から
漢字訓読に関する論文がまとめられた
一冊です。

平安時代どう読まれていたか、鎌倉時代の
音読資料など活字になった本ではわからない
原典の参考図も掲載されています。

興味深かったのは訓読は
日本だけのものではなく
韓国やベトナムでも訓読に近い
漢字を自国語に置き換える読み方が
あるという記事です。

これは今まで考えたことも
ありませんでした。

漢字を日本語と信じ切っている方には
おすすめの一冊です。

日本では漢文は国語ですが
東アジアでは外国語として
扱われているところが
多いそうです。

訓読みという日本のふしぎな習慣
考えてみてはいかがでしょうか。

ぜひ読んでください。
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◆〈2〉編集後記

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今日もありがとうございます。
森澤勇司です。

「日本語が乱れている」

よく使われている言いまわしです。

では乱れていない日本語とは
どんなものなのでしょうか。

ビジネスの場面でこんなことを
言い出したら常識を疑われる
かもしれませんね。

キレイな文章とかキレイな話し方は
実際そう感じる事が有るので
「誰々の文章や話し方」という
例を挙げられるのですが、
正しいというとどうなのでしょうか。

「源氏物語」「学問のすすめ」のような
文体でビジネス文書を作ったら
ちょっと変ですね。

現代の感覚で正しい日本語とは
どんな文章なのでしょうか。

一つには翻訳しやすい文章
ではないでしょうか。

もっと狭く限定すれば
「英訳しやすい文章」が
正しい日本語といわれているのでは
ないかと思います。

「最近の日本語がみだれている」

ということは

「最近の日本語は英訳しにくい」

「正しい日本語」

という意味には

「英訳しやすい日本語」

という事が条件になっている
ような気がします。
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「訓読」論 東アジア漢文世界と日本語/中村 春作

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森澤勇司(もりさわゆうじ) 能楽師小鼓方 1967年東京都生まれ。 テンプル大学在学中に見たこともない能楽界に入門し32歳で独立。 2000番以上の舞台に出演している。 43歳で脳梗塞で入院、 退院後、うつ状態克服のため心理学、脳科学を学ぶ。 復帰後は古典的な能楽公演を中心に活動している。 著書『ビジネス番「風姿花伝」の教え』 明治天皇生誕150年奉納能、 映画「失楽園」、大河ドラマ「秀吉」に 能楽師として出演。 2014年 重要無形文化財能楽保持者に選出される

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曲目目次

あ行 か行 さ行 た行 な/は行 ま/や/ら行
(あ)
藍染川

葵上
阿漕
芦刈
安宅
安達原
敦盛
海士
海人
嵐山
蟻通
淡路

(い)
碇潜

生田敦盛
一角仙人
井筒
岩舟

(う)
鵜飼

浮舟
雨月
右近
歌占
善知鳥
采女

梅枝
雲林院
(え)
江口

江野島

烏帽子折
絵馬
(お)
老松

大江山
鸚鵡小町
大社

小塩
姨捨
大原御幸
小原御幸
女郎花
大蛇
(か)
杜若

景清
花月
柏崎
春日龍神
合浦
葛城
鉄輪
兼平
賀茂
通小町
邯鄲
咸陽宮
(き)
菊慈童

木曾

清経
金札
(く)
草薙
国栖

楠露
九世戸
熊坂
鞍馬天狗
車僧
呉服
黒塚

(け)
現在七面

源氏供養
玄象
絃上
月宮殿

(こ)
恋重荷

項羽
皇帝
高野物狂
小鍛治
小督
小袖曽我
胡蝶

(さ)
西行桜
逆矛

桜川
実盛
三笑

(し)
志賀
七騎落
自然居士
石橋
舎利
俊寛
春栄
俊成忠度
鍾馗
昭君
猩々
正尊
白鬚
代主

(す)
須磨源氏
隅田川
住吉詣

(せ)
西王母
誓願寺
善界
是界
是我意
関寺小町
殺生石
接待
蝉丸
禅師曽我
千手

(そ)
草子洗小町
草紙洗
卒都婆小町
(た)
大会
大典
大般若
大仏供養
大瓶猩々
第六天
當麻
高砂
竹雪
忠信
忠度
龍田
谷行
玉鬘
玉葛
玉井
田村

(ち)
竹生島
張良

(つ)
土蜘蛛
土車
経正
経政
鶴亀
(て)
定家
天鼓

(と)
東岸居士
道成寺
唐船
東方朔
東北
道明寺

木賊
知章

朝長
鳥追船
鳥追
(な)
仲光
難波
奈良詣
(に)
錦木
錦戸
(ぬ)

(ね)
寝覚
(の)
野宮
野守

(は)
白楽天
羽衣
半蔀
橋弁慶
芭蕉
鉢木
花筐
班女

(ひ)
飛雲
檜垣
雲雀山
氷室
百万

(ふ)
富士太鼓
二人静

藤戸
船橋
船弁慶
(ほ)
放下僧
放生川
仏原
(ま)
巻絹
枕慈童
枕慈童(カ
松風
松虫
松山鏡
満仲
(み)
三井寺

通盛
水無月祓
身延
三輪
(む)
六浦
室君
(め)
和布刈
(も)
望月
求塚
紅葉狩
盛久
(や)
屋島
八島
山姥
(ゆ)
夕顔
遊行柳
弓八幡
熊野
湯谷
(よ)
夜討曽我
楊貴妃
養老
吉野静
吉野天人
頼政
弱法師

(ら)

羅生門
(り)
龍虎
輪蔵
(ろ)
籠太鼓