六韜を3分の1読んでみて
「鞍馬天狗」の中の兵法の奥義が知りたいということろから読み始めた六韜もブログに記録するようになってから一章ごとにしっかり読んでます。今日で20記事、六韜の三分の一を読み進めて思うのは虎の巻がなぜ虎の巻なのか。ということです。
文、武、竜、虎、豹、犬の中で文、武はほとんど心理学です。戦争に関する具体的な戦い方よりも戦争に至るまでの仕込みについてかなり念入りに語られています。
虎韜はどちらかというと戦術中心で具体的な戦い方が中心になってきます。虎の巻がほんとに秘伝書と言われたのはこれを先に見せてしまうと仕込みをせずにテクニックで戦争をしてしまうからなのかと感想を持ちました。
歴史的な史実からすれば研究しているものもあるでしょうが、心得のようなものはいつの時代も面白くなく、実際に使えるテクニックのほうが面白く感じてしまう年代というのはあるものです。
仕込みをしっかりしてあれば、戦術も効果的なものでしょうが、テクニックだけではかなり無謀な戦いになります。
虎の巻がほんとに秘伝なら見せない理由も分かります。逆に破滅に向かわせたい軍隊にはテクニックだけ書いたものを渡すというのも秘伝書の役割かもしれないですね。読み進めるうちにまた感想も変わると思います。
感想いただけると嬉しいです
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森澤勇司(もりさわゆうじ)
能楽師小鼓方
1967年東京都生まれ。
テンプル大学在学中に見たこともない能楽界に入門し32歳で独立。
2000番以上の舞台に出演している。
43歳で脳梗塞で入院、
退院後、うつ状態克服のため心理学、脳科学を学ぶ。
復帰後は古典的な能楽公演を中心に活動している。
著書『ビジネス番「風姿花伝」の教え』
明治天皇生誕150年奉納能、
映画「失楽園」、大河ドラマ「秀吉」に
能楽師として出演。
2014年 重要無形文化財能楽保持者に選出される
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