日本書紀完読に向けて17週衣通郎姫の詠む歌【日本書紀17】
310 → 315○○
316 → 321 ○○
322 → 327 ○○
328 → 333 ○○
334 → 339○○
人はそのときの精神状態で拾う言葉が変わる。そんな事もあり面白い言葉を探すようにしている。
「容姿絶妙」かおすぐれて、「楽器」うたまひのうつわもの、「天命」あまつよさし、「風俗」くにひと、など今も見る単語の組合わせとやまとことばの対比が面白い。
衣通郎姫の「わがせこが、、」の歌は能のなかでもよく出てくる歌で小野小町はこの流れを踏襲していると言われています。文学のルーツも感じられて日本書紀をよめることに感謝の念が湧いてきた。
海人という海洋民族が度々出てくる。土蜘蛛と違って海洋民族は排除されにくいようにおもう。海に囲まれた日本では山の中に住んでいる異民族は恐怖の対象になる。海に詳しい民族は味方につけておく必要があったのでは無いかと推測している。
海幸山幸の時代から海の中に何かを探しに行くと言うことがおおい。今週も真珠を取りに行く場面があり海の中に何か救いになるものがあるという感覚は日本人の根底にあるのかもしれない。
また、吸い物が氷るという表現がどういうことなのか、羹だったら煮こごりのような状態だと思う。アナ雪のような凍るものでは無いと思う。このあたりはオカルト的解釈よりも普通にイメージして良いと思う。占わせたかどうかは、天皇が気になってしたことなので、一般的に納得できる理由は求めるものでは無い。むしろ無くて良いと思う。
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森澤勇司(もりさわゆうじ)
能楽師小鼓方
1967年東京都生まれ。
テンプル大学在学中に見たこともない能楽界に入門し32歳で独立。
2000番以上の舞台に出演している。
43歳で脳梗塞で入院、
退院後、うつ状態克服のため心理学、脳科学を学ぶ。
復帰後は古典的な能楽公演を中心に活動している。
著書『ビジネス番「風姿花伝」の教え』
明治天皇生誕150年奉納能、
映画「失楽園」、大河ドラマ「秀吉」に
能楽師として出演。
2014年 重要無形文化財能楽保持者に選出される
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