優先順位を決められる人、決められない人【巻絹】



100日チャレンジのブログ4日目です。
この100日チャレンジ用のグループを作ってお互いの報告をしています。そこで本日話題になたのが「ツァイガルニク効果」です。

ツァイガルニク効果というのは、途中でやめたことが記憶に残る効果のことです。キリのいいところよりも中途半端なところで終わるの方が気に掛かってしまう。この効果を利用して中途半端なところで区切って勉強した方が成果が上がるという説もあります。


単純にゲシュタルトの円と同じですね。人は完璧なものよりも少し欠けたところに意識が向いてしまいます。欠けたところよりもきちんと繋がっている方が自分には重要ないことも多いものです。

何か自分の中では能「巻絹」が頭に浮かびました。能「巻絹」は都から熊野に巻絹を運ぶ男が梅に見とれて歌を詠み遅刻して咎められるのが前半です。後半は音無の天神が巫女に乗り移って現れ男を罰から救済します。

あらすじの解説はネット上にたくさんあるのでアフタートーク的に思いついたことをつらつら綴っていきます。

▶︎元のメモはこんな感じでした。

熊野が舞台
天皇の夢
反物(絹)を全国から集めて熊野に奉納

京から運ぶ担当者が
遅刻してしまう。

途中、梅に見惚れて
歌を詠んで遅れてしまう。

能では珍しく
ヒモで縛られる唯一の曲
狂言には「棒縛り」があります。

咎められ罰を受けそうになると巫女が
あらわれる。

巫女のおかげで
解放される

巫女が舞い
憑依され抜けていく

ーーーーー
神のという言葉は聖書でも日本神話でも同じように捉えている傾向があるようにお思います。完璧な創造主のような存在。それなので日本やギリシャの神話を読んだ人が「神様だって完璧ではない」のような感想を持つ人も少なくありません。

そもそも『聖書』で言う
「すべてのものにスピリッツがある」とある、スピリッツが魂(みたま)という感覚に近い。人といっても政治家や犯罪者、聖人君子や同級生など様々な人がいるように神の概念をひとまとめにすることはできません。

この「巻絹」で語られる天上界のゴッド(創造主)ではありません。こうした神の感覚も同じといえば繋がっていて同じともいえます。違うという立場からなら違う点も語れる部分がありますね。

⚪︎天神
天神、天満宮は一般的には菅原道真が祀られている。これは天満大自在天神という称号からの天神という意味。単純に天神を天津神と捉えれば高天原の神々も天神とも言える。これは文脈で判断した方が良さそうです。

天神に対して地上で生まれたのが地神、国津神など。

いずれにしても神は人が敬うことで力を増す。

これは自分以外は全部そういうものかもしれません。
ご先祖さま
ご近所さん
多くは敬うことで自分に力を与えてくれます。

メモはまだ半分くらい残っていますが話が散漫になるのでここでまとめていきます。

何事も自分の人生で一番大切なことが明確になっているかどうかが大切です。この巻絹に登場する使いの男も目先の優先順位はダメダメです。

違う見方をすれば、重要な仕事の最中でも自然を愛でる気持ちを持っていた。昨今の環境破壊や心の崩壊。それでも資本主義の成長に貢献すれば幸せなのか。とはいえ約束を守れないのは封建社会を生きている人物には致命的です。

大いなる存在はどちらを擁護するのか。「神は敬うによって威を増し、人は神の加護に寄れり」自分にとってなにがいちばんたいせつなのか何が一番大切なのか。

こういう時にどちらが大切かという話題になりがちです。これも一種の思い込み。
自分の思い描く理想も置かれた立場で活躍することも、さらにはこれから思い描く未来もどこを切り取ってもはっきりした核になる思いが重要です。
同心円のイメージです。きっちりコンパスで書いたような線は面白くないかもしれません。同心円がきちっと重なっていくと見えない模様が見えてきたり動いて見えたり人の心への影響が大きくなります。自分の適切な思いが中心になったときに円は無限に広がっていきます。

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森澤勇司(もりさわゆうじ) 能楽師小鼓方 1967年東京都生まれ。 テンプル大学在学中に見たこともない能楽界に入門し32歳で独立。 2000番以上の舞台に出演している。 43歳で脳梗塞で入院、 退院後、うつ状態克服のため心理学、脳科学を学ぶ。 復帰後は古典的な能楽公演を中心に活動している。 著書『ビジネス番「風姿花伝」の教え』 明治天皇生誕150年奉納能、 映画「失楽園」、大河ドラマ「秀吉」に 能楽師として出演。 2014年 重要無形文化財能楽保持者に選出される

曲目目次

あ行 か行 さ行 た行 な/は行 ま/や/ら行
(あ)
藍染川

葵上
阿漕
芦刈
安宅
安達原
敦盛
海士
海人
嵐山
蟻通
淡路

(い)
碇潜

生田敦盛
一角仙人
井筒
岩舟

(う)
鵜飼

浮舟
雨月
右近
歌占
善知鳥
采女

梅枝
雲林院
(え)
江口

江野島

烏帽子折
絵馬
(お)
老松

大江山
鸚鵡小町
大社

小塩
姨捨
大原御幸
小原御幸
女郎花
大蛇
(か)
杜若

景清
花月
柏崎
春日龍神
合浦
葛城
鉄輪
兼平
賀茂
通小町
邯鄲
咸陽宮
(き)
菊慈童

木曾

清経
金札
(く)
草薙
国栖

楠露
九世戸
熊坂
鞍馬天狗
車僧
呉服
黒塚

(け)
現在七面

源氏供養
玄象
絃上
月宮殿

(こ)
恋重荷

項羽
皇帝
高野物狂
小鍛治
小督
小袖曽我
胡蝶

(さ)
西行桜
逆矛

桜川
実盛
三笑

(し)
志賀
七騎落
自然居士
石橋
舎利
俊寛
春栄
俊成忠度
鍾馗
昭君
猩々
正尊
白鬚
代主

(す)
須磨源氏
隅田川
住吉詣

(せ)
西王母
誓願寺
善界
是界
是我意
関寺小町
殺生石
接待
蝉丸
禅師曽我
千手

(そ)
草子洗小町
草紙洗
卒都婆小町
(た)
大会
大典
大般若
大仏供養
大瓶猩々
第六天
當麻
高砂
竹雪
忠信
忠度
龍田
谷行
玉鬘
玉葛
玉井
田村

(ち)
竹生島
張良

(つ)
土蜘蛛
土車
経正
経政
鶴亀
(て)
定家
天鼓

(と)
東岸居士
道成寺
唐船
東方朔
東北
道明寺

木賊
知章

朝長
鳥追船
鳥追
(な)
仲光
難波
奈良詣
(に)
錦木
錦戸
(ぬ)

(ね)
寝覚
(の)
野宮
野守

(は)
白楽天
羽衣
半蔀
橋弁慶
芭蕉
鉢木
花筐
班女

(ひ)
飛雲
檜垣
雲雀山
氷室
百万

(ふ)
富士太鼓
二人静

藤戸
船橋
船弁慶
(ほ)
放下僧
放生川
仏原
(ま)
巻絹
枕慈童
枕慈童(カ
松風
松虫
松山鏡
満仲
(み)
三井寺

通盛
水無月祓
身延
三輪
(む)
六浦
室君
(め)
和布刈
(も)
望月
求塚
紅葉狩
盛久
(や)
屋島
八島
山姥
(ゆ)
夕顔
遊行柳
弓八幡
熊野
湯谷
(よ)
夜討曽我
楊貴妃
養老
吉野静
吉野天人
頼政
弱法師

(ら)

羅生門
(り)
龍虎
輪蔵
(ろ)
籠太鼓