日本書紀 完読会 26週目
298−333
ついに仏教伝来。豊秋日本という表現は紀編纂当時の呼び方だろう。梵音も東大寺の声明とイメージが被る。
百済と任那としきりに日本に詣る。というくらい行き来が頻繁になってくる。すでに定期便があるようなイメージ。朝鮮半島の記載が多いとき日本国内はどうなっていたのだろうか。能「江野島」の記載を見るに大地震もあったようなので国外に資源を求めているのかもしれない。
江野島の地震が551年、5世紀には2011年と同規模の三陸の津波がある。国内は天変地異、海外との紛争、情報の伝達方法が今思っているよりすすんでいるように思う。通信というのは往復が成立してこそ意味がある。記紀のなかにもたびたび返事の重要性が語られている。
現在は通信速度は瞬間と思えるくらい進んでいるが返事が返ってくる速度は太鼓の時代とあまり変わっていないような気がする。既読スルーなどむしろ遅くなっているのではないだろうか。
この辺りから神託を得るような占いとは別に易占など人の判断ですることも増えてきたのだろう。
海外との戦の記録が多く明治時代を彷彿とさせる。ここだけ読めば現代の平和主義が霞んで見えるような軍事王国としての日本が見えてくる。
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森澤勇司(もりさわゆうじ)
能楽師小鼓方
1967年東京都生まれ。
テンプル大学在学中に見たこともない能楽界に入門し32歳で独立。
2000番以上の舞台に出演している。
43歳で脳梗塞で入院、
退院後、うつ状態克服のため心理学、脳科学を学ぶ。
復帰後は古典的な能楽公演を中心に活動している。
著書『ビジネス番「風姿花伝」の教え』
明治天皇生誕150年奉納能、
映画「失楽園」、大河ドラマ「秀吉」に
能楽師として出演。
2014年 重要無形文化財能楽保持者に選出される
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