【「悪魔学」入門】南條竹則 著
□□□□□□□□□□□□□□□□□
毎日1分!朝活読書。
vol.315 2011年7月26日配信
『「悪魔学」入門』
南条 竹則 著
講談社
□□□□□□□□□□□□□□□□□
『西欧の伝統的な悪魔象を踏まえている部分と、
作者の完全な独創にかかる部分とがある。
その境目がどのへんにあるかは、
悪魔という観念について、
ひととおり知っていなければわかるまい。』
本書より
▼「悪魔とは?」
永井豪さんのヒット作「デビルマン」
に登場するデーモンから「悪魔」とは
何かを掘り下げた一冊です。
一見マンガの解説書のような始まりですが、
新約聖書、マニ教、イスラム教、
ゾロアスター教などに登場する悪魔や
階級なども詳細に研究してあります。
また堕ちた神々として
悪魔になってしまった神も
研究されているところは神話研究を
している方にも役に立つと思います。
是非読んでください。
_____
▼編集後記
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
今日もありがとうございます。
森澤勇司です。
一言に「悪魔」といっても「人間」という
言葉と同じくらい幅が広いものですね。
日本の古典にも悪魔という単語は出てくるのですが、
当然、西欧の悪魔とは違います。
悪魔というのは自分が悪いことを
するというよりも人間に大罪を犯させる
ということが大きくあるようです。
悪い感情とは、驕慢、強欲、嫉妬、怠惰、、、、
その他、思いつく限りの悪魔がいるわけです。
日本では人間の犯す罪と考えられている感情が、
西欧では悪魔が引き起こさせる感情という
解釈のようです。
原因は悪魔だということなんですね。
悪魔がいなければ人間は大罪を犯さない
ということから人間とは何かという
問題にも発展しているようです。
キリスト教を信仰していれば
信仰していない人は人間ではなく悪魔だと
いう考え方もできるわけです。
相手が人間なら自分が悪魔に
なってしまうのですから
白黒ははっきりつけずにはいられない
という事情が良くわかります。
生活の根底に流れている宗教の影響は
知らず知らず自分の考えを
形成してゆくものですね。
「悪魔とは?」
最新記事 by 森澤勇司 (全て見る)
- 日本の成り立ちアーカイブ - 2024年6月4日
- 日本書紀 完読会 38週 感想 - 2024年4月21日
- 20240414 日本書紀完読会37週目 - 2024年4月14日
- 日本書紀 完読会 35週目 - 2024年4月14日