能の空と時間経過【田村】

能の空と時間経過【田村】

物語の場所

【場所】清水寺

能の中では「せいすいじ」「きよみず」など前後にかかる言葉で言い方が変わります。

物語の場所は清水寺だということだけわかっていれば大丈夫です。

物語の季節

「弥生半ばの春の空」

3月の中頃です。半ばなので満月前後、夜になれば空にはまあるい月が出るところがポイントです。

登場人物

①囃子方、地謡が出る

②旅のお坊さん一行
→最後まで舞台上にいる

③花守の童子(坂上田村麿の仮の姿)
→前場で幕に入る

④清水寺門前の者(狂言方)
一曲の途中で橋掛かりに座っている。語り終わると舞台からはいなくなる

⑤坂上田村麿の霊
後場に登場

物語の中の時間経過

花見をしている明るいうちから

旅のお坊さんと花守の童子の会話のあたりで夕方

「春宵一刻値千金 花に清香、月に影」

夕暮れとともに花守の童子の姿が見えなくなり

「夜もすがら、散るや桜の陰にいて」

夜になって旅のお坊さん一行の前(夢の中)に坂田上田村麿が現れる。

時間経過は昼→宵→夜とすすむ

ここではじめの「弥生半ば」と歌われているように空には満月に近い月が出ている

知っておきたい言葉

「春宵一刻値千金」しゅんしょういっこくあたいせんきん

「花に清香 月に影」はなにせいきょう つきにかげ

「音羽の瀧」おとわのたき

「内陣」ないじん

 

 

 

 

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この記事を書いた人

森澤勇司(もりさわゆうじ)
能楽師小鼓方 1967年東京都生まれ。 テンプル大学在学中に見たこともない能楽界に入門し32歳で独立。 1500番以上の舞台に出演している。 43歳で脳梗塞で入院、 退院後、うつ状態克服のため心理学、脳科学を学ぶ。 復帰後は古典的な能楽公演を中心に活動している。 著書『ビジネス番「風姿花伝」の教え』 明治天皇生誕150年奉納能、 映画「失楽園」、大河ドラマ「秀吉」に 能楽師として出演。 2014年 重要無形文化財能楽保持者に選出される