日本書紀完読に向けて14週目応神天皇と仁徳天皇【日本書紀14】
14 0406
196→201
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能「自然居士」ででてくる唐櫓という言葉と船の「枯野」が通じているように感じた。
スサノウ命の時にも出てきた黒色キタナキという読み方が面白い。武内宿禰の活躍は天岩戸での太玉命を彷彿とさせる。
かつて起こった出来事と、時代を変えて似たような事が起こる。似たような人間関係が生まれる。過去と現在というパラレルワールドをつなぐことによって未来を予想させているのかとも思えた。
次は「芦刈」「難波」でかたられる仁徳天皇の巻になった。ここまで歴代の天皇の変遷を見ていると越えられない父親のような感覚では無く、親子ではあるがそれぞれに独立している人格があるように思う。独立した人格はあたりまえだが、親子の遠慮と言うよりは、血縁のない株主の会長が入れ替わるような引き継ぎの感じが強い。実際は親子愛というのもあったのだろうがそうしたドラマがあまり描かれていないことが興味深い。やはり記録としての書物なんだと思う。そして始まりと終わりを明確に描くことで継続性を証明していると感じる。
朝鮮半島の国々との関係は長い間の確執になっている。歴史があるから争いが続くのか元々の体質なのか根深いものがある。その中にも争いという形で共存しているようなところもある。実際に日本書紀や韓国の神話、伝記を自分で読んで自分で考える人が増えればいいと思う。
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森澤勇司(もりさわゆうじ)
能楽師小鼓方
1967年東京都生まれ。
テンプル大学在学中に見たこともない能楽界に入門し32歳で独立。
2000番以上の舞台に出演している。
43歳で脳梗塞で入院、
退院後、うつ状態克服のため心理学、脳科学を学ぶ。
復帰後は古典的な能楽公演を中心に活動している。
著書『ビジネス番「風姿花伝」の教え』
明治天皇生誕150年奉納能、
映画「失楽園」、大河ドラマ「秀吉」に
能楽師として出演。
2014年 重要無形文化財能楽保持者に選出される
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