日本書紀完読に向けて40週飢饉と地震雌鶏が雄に
40-1005
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額田王が搭乗する。万葉集の歌もこの時代に読まれたことを思うと興味が湧く。三輪山もこの時代に信仰を集めていたことを思うと強い生命力を感じる。
記述からは芸能の必要性も多くなってきたようにも感じる。儀式的な祭りからエンターテイメント性が強くなってくる。
このあたりの記述は干支にそって出来事を選んでいるような印象がある。一年の出来事は数多くある。そのなかで干支と結びつけて象徴的な出来事を選んでいるのだったら歴史の勉強よりも先に干支を知ることが必要になる。
本当にそんな要素が歴史に取り込まれているなら、記述にない出来事に重要性があるようにも感じる。
大きな地震が2回もある。「震動」という漢字は能の台本にも度々出てくる。竜田の風神について能楽には竜田の神風という言葉でなじみがある。天逆鉾が祭られているときくがこの部分には記載が無い。
「雌鶏、雄に化れり」という女帝の時に多く見られる不思議な現象が記録されているのは面白い。
雨乞いの際の放生会もここから始まっている。石上神宮とのつながりも興味が湧いてくる。
干ばつと地震、現代の日本は飢饉がないだけに政治としては有り難い時代だと感じる。その反面、子ども食堂ができたり、食べられない人もいる。現代の日本の飢餓は天変地異ではない。仁徳天皇の時代から、食べ物の行き渡り方が良い政治の象徴になっている。現代の日本はどのくらい良い社会なのか。今日も食事が出来る事に感謝の念が湧いてくる。
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森澤勇司(もりさわゆうじ)
能楽師小鼓方
1967年東京都生まれ。
テンプル大学在学中に見たこともない能楽界に入門し32歳で独立。
2000番以上の舞台に出演している。
43歳で脳梗塞で入院、
退院後、うつ状態克服のため心理学、脳科学を学ぶ。
復帰後は古典的な能楽公演を中心に活動している。
著書『ビジネス番「風姿花伝」の教え』
明治天皇生誕150年奉納能、
映画「失楽園」、大河ドラマ「秀吉」に
能楽師として出演。
2014年 重要無形文化財能楽保持者に選出される
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